犬のフィラリア検査の違い!強陽性,弱陽性の判定や重症度など!

地域によっても少し異なりますが
おおむね4~5月からフィラリア予防
を始める時期になります。

 

そして、フィラリア予防薬は飲み薬
や注射などありますが、いずれにしろ
投与を始める前にはフィラリアに感染
していないかの検査が必要になります。
(通年投与の場合には基本的には不要)

スポンサーリンク


このフィラリア検査は、前年度の
フィラリア予防が成功しているか?
を確認するためのものです。

 

飲み忘れ、飲ませたつもりが飲んで
いなかった・・などによってもし
フィラリアに感染していた場合には
通常の予防薬の投与は行えないためです。

 

そして、犬のフィラリア検査は、

*血液中のフィラリアの子虫(ミクロフィラリア)

*心臓に寄生するフィラリア成虫(抗原検査)

を検査する方法があります。
(いずれも血液検査)

 

ミクロフィラリアの検査は、血液を
スライドグラスに薄く引き、顕微鏡
で直に子虫の有無を見る方法です。

 

一方、抗原検査では専用の検査キット
が使われます。

 

ミクロフィラリアの検査は、実際に
フィラリアに感染していても子虫が検出
されず、精度が低いため、一般的には、
両方の検査が行われるのが普通です。

診断の感度:
ミクロフィラリア:約50%
抗原検査:約90%

 

そして、抗原検査では、使われる検査
キットによって少し違いがあります。

 

基本的には、陽性・陰性ということが
分かりますが、陽性でも強陽性と弱陽性
という判定が出る検査キットもあります。

 

こちらでは、フィラリア検査によって
強陽性or弱陽性と判定(診断)される
場合について重症度や体の状態などを
まとめてみましたので参考にしてください。

犬のフィラリア検査はなぜ必要?その理由は予防薬にあった!

 

<フィラリアの抗原検査について>

 

フィラリアの抗原検査は、
犬フィラリア成虫が出す分泌液(抗原)
の検査をする方法です。
フィラリア成虫が体内にいる場合には
抗原が検出され、検査結果は陽性となります。

 

このフィラリア抗原を検査するキットは
国内で承認されているものはいくつか
ありますが、主に使われているのは

【ソロステップCH】

【スナップハートワーム】

が多いと思います。


出典:https://www.heart-ac.com/


出典:http://www.zenoaq.jp/

 

その他、
・キャナイン-フィラリア・キット
・CHW Agテストキット
・スナップトリプル(猫用)
など。

犬のフィラリア予防薬!飲み忘れや遅れた場合の対処法など!

 

<検査法による感度の違いや選択について>

 

ソロステップは、イムノクロマト法
用いた検査キットです。
(簡便性と迅速性がメリット)

 

スナップハートワームは、ELISA法
用いた検査キットです。
(高感度だがイムノクロマト法に
比べると手間がかかる)

*スナップ以外のフィラリア抗原検査
キットは全てイムノクロマト法です。

 

そして、強陽性・弱陽性の判定
出るのはスナップハートワーム
キットです。

ソロステップや他は、陰性・陽性の判定
だけです。

 

フィラリア成虫の寄生数が中程度
から多数の場合では、これら検査キット
による感度の差はほとんどありません。

 

ただし、少数寄生の場合には、
かなり感度に違いが出るという結果が報告
されています。
スナップ=88%に対してイムノクロマト法
製品では、40~50%とされています。

 

ただ、ほとんどの動物病院では、
ソロステップが使われています。
これには、メリットである簡便性が
関係しています。

 

測定結果までの時間はそんなに
変わりません。(ソロステップ約5分、
スナップ約8分)

 

しかし、検査手順や保管法などに
大きな違いがあります。

 

ソロステップは、検査の際に採取した
血液をそのままキットに滴下するだけで
後はそのまま放置、5分後に判定が出ています。

 

スナップでは、採取した血液に展開液
を混ぜて滴下、さらにその約20~30秒後
くらい(反応幕を検体が通り過ぎ、アクティ
ベートサークルに到達)にアクティベーター
を手作業でガッチャンと押す必要がある
ため、そこまで目が離せず付いていなければなりません。


(もしそのタイミングを逃してしまうと
判定が分かりづらくなったりやり直しに
なります)

 

そしてフィラリア検査は、フィラリア
予防薬の投与前に必要になるため、
基本的に5~6月に集中しますので
その間のフィラリア検査は非常に
多く、忙しく、慌ただしくなります。
ですから、ほとんどの病院で検査が簡単
なソロステップを採用しているのです。

 

また、検査キットの保存方法も
ソロステップは常温保存ですが、
スナップは冷蔵保存です。
さらに検査法の違いもあるため、
検査キットの大きさも異なり、
ソロステップはコンパクトですが
スナップは大きくかさばります。

 

ですから、冷蔵庫に大量のスナップを
常備しておくことも難しく、そのような
事情もあり、多くの病院ではソロステップ
が使われています。
(病院によっても異なります)

 

ただ、ほとんどの病院でどちらの検査
キットも用意していて、状況に応じて
使い分けることが多いです。

 

例えば、前年度しっかりとフィラリア
予防されている場合では、感染の
可能性も低いことからソロステップ。
飲み飛ばしがあったり、予防を行なって
いない場合などはスナップという感じです。

 

感染のリスクが高い場合には、
少数寄生でも高精度で判定したい
ためです。
(長い期間丸っきり予防をしていない場合
は多数寄生している可能性が高いですが、
前年の飲み飛ばしなどの場合には、寄生
していたとしてもまだ少数のことがほとんどです。)

 

また、しっかりと予防しているのに
ソロステップで陽性反応が出た場合
なども違う検査キットで確認する必要
もあり、そのような時にも測定法の
違うスナップで再検査となることが多いです。

 

ちなみに検査費用は、同程度の金額
か少しスナップの方が高いところも
あります。

スポンサーリンク


<フィラリア検査の強陽性・弱陽性について>

 

フィラリア抗原検査キットの
スナップハートワームで検査を
すると、強陽性・弱陽性の判定が
出ます。

 

陰性:
陰性コントロールスポットだけが発色。

弱陽性:
陰性コントロールスポットと右下の弱陽性
コントロールスポットが発色。

強陽性:
陰性コントロールスポット、弱陽性
コントロールスポット、左下の強陽性
コントロールスポットも発色。


出典:http://www.zenoaq.jp/

そして、弱陽性の判定の場合には、
フィラリア成虫の寄生数は少数(4匹以下)です。

 

強陽性ではそれ以上、少なくとも
5匹以上の寄生ということになります。
多いと数十匹ということも普通にあります。

 

フィラリアの成虫は、
オスで体長約17cm、メスで約28cm
と細長いソーメンのような白い虫です。


出典:http://takegawa-ah.com/

この成虫が、心臓の右心室の肺動脈
に寄生します。


出典:http://www.mone-pet.com

当然、寄生数が多くなればなるほど
重症度は高くなります。

 

ただし、フィラリア成虫の大きさは
どんな犬に寄生しようと同じですが、
寄生される心臓は犬の大きさによって
異なります。

 

小型犬の心臓は小さいですし、
大型犬では大きいです。
心臓の大きさは体の大きさに比例しています。

 

ですから、大きな心臓にフィラリアが
4匹寄生するのと小さな心臓に同じ
数寄生したのでは、心臓に与える影響
は異なります。
小さな心臓の方がダメージは高くなります。

 

ですから、寄生数だけで重症度が判定
されるものではありませんが、やはり
数が多いというのはリスクは非常に
高くなりますし、病態の進行にも影響を
与えます。

 

また、寄生数が多いということは
それだけ感染してからの期間も
経過しているということですので、
心臓もそうですが、色々なところに
ダメージが出ている、何らかの症状
が出ている場合がほとんどです。

 

それらの症状を元に重症度の
診断がされます。

 

軽度:
・無症状
・軽い発咳

中等度:
・発咳
・運動不耐性(運動を嫌がる、疲れやすい)
・肺音の異常(呼吸時の雑音)

重度:
・発咳
・運動不耐性
・呼吸困難
・肺音の異常
・心雑音(正常な心音以外の音、雑音)
・肝腫大(肝臓が大きくなる)
・腹水(腹腔内に水分貯留)
・失神(一過性に意識を失う、気絶)

 

また、成虫の寄生数とミクロフィラリア
(子虫)の数も比例するものではなく、
例え強陽性が出たとしてもミクロ
フィラリアは検出されない、または
少ない場合もあり、逆に弱陽性でも
ミクロフィラリアが大量に検出される
場合もあります。

 

ですが、ミクロフィラリアも成虫も
寿命を迎えて死ぬとその死骸は
犬の体に炎症反応を起こさせますので
やはり、成虫数、ミクロフィラリア数
共に多い方がリスクは高くなります。

犬のフィラリア症の治療!方法や期間、費用や予後について!

 

治療は、その寄生数や犬の大きさ、年齢、
体の状態(症状)にもよりますが、弱陽性で
重症度も軽度の場合には、成虫の駆除は
行わず、それ以上増えないように予防
をしつつ、寿命で成虫が死んでくれる
のを待つ場合もあります。

 

強陽性の場合には、積極的な成虫の駆除
が必要になることがほとんどです。
(薬剤によって内科的に駆除、または
外科的に駆除)

 

軽度の場合で状況に応じた適切な治療が
行われれば、その後、後遺症もなく元気に
生活できる場合もありますが、中〜重度の
場合には、フィラリア駆除が成功しても
心臓のダメージは回復せず、後遺症が残る
場合が多く、その場合には生涯に渡って
心臓のお薬の投与が必要になることもあります。

スポンサーリンク

あなたにオススメ記事
バナー にほんブログ村 犬ブログ 犬 健康へ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です