犬のてんかん!脳炎や腫瘍、浮腫などの症状や発作について!

犬のてんかんが起こる原因は
さまざまですが、原因によって
『特発性てんかん』『症候性てんかん』
に分けられます。

 

症候性てんかん』は、脳に何らかの
病変があることが原因となり起こります。
特発性てんかん』は、脳に病変など
なく、原因不明の電気的異常によって
起こるてんかんです。

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犬のてんかんの場合、約70%が特発性
とされていますが、脳の詳しい精密検査
には全身麻酔が必要になること、また
費用の面などもあり、小さな病変などを
発見するのは難しいことも多く、確定診断
は難しいのが現状です。

 

ただし、症候性てんかんであった場合、
その原因疾患の治療を行わない限り、
特発性と同じ発作を抑える薬剤投与では
効果がありませんので、その時点で
症候性が疑われることになります。

 

ただ、脳に何らかの異常(病変)が
見つかったとしてもその治療は困難
なことも多く、結局は対処療法になる
ことも多いです。

 

こちらでは、脳に何らかの病変が
あることによって起こる症候性てんかん
についてまとめてみましたので参考に
してください。

犬のてんかんの検査方法や費用など~診断までの流れ~!

 

<犬の症候性てんかんの主な原因>

 

症候性てんかんは、脳に何らかの障害が
起きたり、病変があったり、形成異常
などが原因で起こるてんかんです。

 

主な原因は以下になります。

 

【脳の形成異常(奇形)】

出生前の胎児の時に脳が形成される
過程で何らかの問題が起こり、脳の形
や構造に異常が生じる。

 

遺伝要因(染色体異常や遺伝子異常など)と
環境要因(感染症や中毒など)が考えられます。

 

犬ではチワワなどに多い、先天性の
水頭症(脳脊髄液の流れが悪くなる
ために過剰に貯留し脳室が拡大)などが
これに当てはまります。

 

その他、出生時に難産などによって
低酸素性虚血性脳症に陥ることによって
脳全体に障害が残ることもあります。

 

【脳炎・髄膜炎】

脳炎(脳自体に炎症が起こる)、髄膜炎
(脳の周りを覆っている髄膜)に炎症が
起こる病気です。

 

脳炎、髄膜炎の原因は感染性(ウイルスや
細菌など)や非感染性(自己免疫疾患)が
あり、犬の場合多くは非感染性だと
されています。

 

感染性では、
ジステンパー、トキソプラズマ、
クリプトコッカスなど。

非感染性では、
肉芽腫性髄膜脳炎(脳の中に肉芽腫)
壊死性髄膜脳炎(大脳皮質の炎症→壊死)
壊死性白質脳炎(脳の白質に壊死病巣を形成)
など。

 

【脳梗塞】

人の脳梗塞と同様に、何らかの原因で
脳の血管が狭くなったり詰まることで、
脳に酸素や栄養が行き渡らずに、脳に
障害が起きる病気です。

 

原因は、はっきりと解明されていませんが、
基本的には、食生活・運動不足・ストレス・
持病など人と同じ原因が考えられています。

 

犬の場合、特に小型犬に多く、また犬では
どうしても異変に気付くのが遅れることが
多いため、発症した場合に迅速な治療が
行えないため、致死率が高いです。

 

【脳外傷】

交通事故による外傷などで脳が損傷する
ことで続発性てんかんが起こることが
あります。

 

損傷後、早期に起きるてんかん発作
損傷後の浮腫や血腫、外傷時のサイト
カイン(細胞から分泌されるタンパク質)
などが原因となるため、一時的な場合
多いです。

 

しかし、一定の期間を経てから発症する
てんかんは、イオンチャネルなどの
構造変化、異常な神経ネットワークの
形成などから起きる病態としてのてんかん
であり、この場合慢性的なてんかん発作
が起きる可能性があります。

 

【脳腫瘍】

中~高齢になってくると犬でも
脳腫瘍が増えてきます。
そしてその多くは悪性のガンです。

 

原発性(脳そのものに腫瘍)と転移性
(他臓器の腫瘍が転移)がありますが、
いずれにしろ、脳に腫瘍病変ができる
ことでてんかんや脳炎などの神経症状が起こります。

 

また、腫瘍のできた部位によって
全身に出現する症状(障害部位)が異なり
ます。(歩行障害、視力障害など)

犬のてんかんの薬の種類や副作用など!やめるとどうなる?

 

そして、これら脳障害のほとんどで
脳浮腫(脳の細胞、細胞間質に水分貯留)が
起こります。

 

<犬の症候性てんかんの症状について>

 

症候性てんかんの場合、特発性と
異なり、他の疾患があるため、一般的
なてんかんの症状の他にその原因疾患
による症状も出現します。

 

てんかん以外の症状は原因疾患に
よってさまざまですが、脳の障害と
して現れる主な症状としては、

*頭痛

*嘔吐

*高熱

*性格の変化

*前庭障害(首や体が傾く)

*視力障害(視力低下)

*意識障害(意識レベルの低下)

などがあります。

 

特発性てんかんでは、基本的に
発作が起きているとき以外には
特に何の症状もなく普通ですが、
症候性てんかんの場合にはてんかん
発作が起きているときが以外にも
上記のような症状が見られます。

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<症候性てんかんの治療や予後について>

 

症候性てんかんであった場合、
その原因疾患によって治療法は
異なります。

 

その原因疾患が治療可能なもので
あれば積極的な治療を行う必要が
ありますが、先天性の形成異常の場合
などは対処療法しか方法はありません。

 

また、腫瘍などの場合、小さな病変
だと、一般的な検査(血液検査、レントゲン、
超音波など)では見つけることが難しく、
適切な治療を行うためには、精密な検査
(CTやMRI)が必要になります。

 

ただし、CTやMRIの検査には全身麻酔
が必要になるため、全身状態によっては
麻酔がかけられない場合もあります。
また検査機器のある施設も多くはなく、
費用も高額なため、なかなか気軽に
受けられる検査ではないのが現状です。

 

腫瘍が原因の場合には、切除できる
場所であれば外科的に切除するのが
ベストですが、その他放射線や抗がん剤
なども検討されるようになります。

 

その他、浮腫や脳炎の炎症などに
対しては、抗炎症剤と抗生物質などの
薬剤投与と抗てんかん薬の併用による
治療が行われます。

 

もし、原因疾患の治療がうまくできた
場合、それに伴う症状は治まりますが
脳に受けたダメージを完全に元通りには
できないことも多いため、後遺症として
てんかんなどの症状は残る可能性があります。

 

また、脳の病気は治療自体が難しい
ことが多く、診断のための検査を含め、
どこまで積極的な治療を行うかによって
も、経過や予後は変わってきます。

 

犬の年齢や体の状態、他疾患の有無
などもそうですが、飼い主さんの
考え方によっても治療法の選択は変わって
きます。

 

もし、全身麻酔が必要な検査や手術
などを行わない場合には、基本的に
特発性てんかんと同様の治療
(抗てんかん薬の投与)と原因疾患への
対処療法(薬剤投与)にて症状の軽減、
進行抑制のための治療が行われるように
なります。

 

原因疾患によって予後はさまざまですが、
完治は難しいため、症候性てんかんの
場合、一般的に予後は良くないことが多いです。

 

ただ、少しでも症状を軽減して、楽に
過ごさせてあげることが目標となります
ので、しっかりとできる治療を継続して
いくことが大事になります。

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