泌尿器の病気

犬の腎不全にレンジアレン(リン吸着)の特徴や効果と必要性など!

犬の慢性腎不全では、さまざまな
治療が必要になりますが、その中で
重要なのが、老廃物を体から排泄する
ことです。

 

腎臓は血液をろ過して老廃物や塩分を
尿として体の外へ排泄する働きをして
いますが、腎不全となり機能が低下すると
老廃物が排泄できなくなり、体内に貯まっていきます。

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この老廃物を腎臓の変わりに
体外に排泄する役割をするのが、
活性炭などが原料となった尿毒素
(老廃物)吸着剤です。

 

吸着剤にもメーカーや成分など
いくつかの種類がありますが、
口から摂取することによって、老廃物
を吸着してそれを便として体外に排泄
するという役割となります。

 

そして、吸着剤には、尿毒素吸着剤とリン
(電解質)吸着剤があります。
また、尿毒素とリンのどちらも吸着
できるタイプもあります。

 

慢性腎不全の場合、基本的に摂取が必要
になるのが尿毒素吸着剤です。
リンは、進行状況や体内のリン濃度
(血液検査)によって摂取が必要になること
があります。

 

動物用の毒素orリン吸着剤で主なものは
以下になります。

*コバルジンは猫用として販売されて
いますが、犬への投与も問題なく可能です。

 

こちらでは、リン吸着のみの
レンジアレンについて、その必要性や
作用、効果、注意点などをまとめて
みましたので参考にしてください。

 

<尿毒素とリンについて>

 

一般的に血液検査で腎臓の機能を見るとき
に重要視されるのがCRE(クレアチニン)
とBUN(尿素窒素)です。

 

CREとBUNは、血液中の尿毒素の蓄積
の量が分かる検査で残りの腎機能を
見る目安となっています。

 

そして、腎機能が低下するとこの尿毒素
の排泄が十分にできなくなる=血液中
のCRE・BUNが上昇してくるため、
それ以上の悪化、尿毒症を防ぐために腎臓
の代わりに尿毒素を排泄するための吸着剤
が必要になります。

 

リンは、他ナトリウムやカリウムなどと
共に電解質の一つですが、食事によって
体内に取りこまれ、その約半分が腸管
から吸収されて尿中に排泄されています。

 

しかし、腎機能が低下することでリンを
尿中に排泄することが難しくなると、
体内に溜まっていき、高リン血症
引き起こす可能性があります。

 

高リン血症が進行すると、異所性石灰化
(リンとカルシウムが結合して骨以外の
組織に沈着) を起こします。

 

血管が石灰化すると動脈硬化となり
脳梗塞や心筋梗塞などの脳や心血管疾患
を発症しやすくなります。

 

また、他石灰化する臓器や組織によって
さまざまな障害を引き起こします。

犬の腎不全に乳酸菌の効果とは?腎臓の負担軽減で進行抑制も!

 

<レンジアレンの作用や効果、与え方>

 

レンジアレンは、リン吸着のための
サプリ(健康補助食品)であり、薬剤では
ありません。
(動物用の吸着剤はコバルジンのみ
薬剤でその他はすべてサプリ扱いです)

酸化第二鉄、炭酸ナトリウムが主成分
となり、食事中に含まれるリンを吸着
し、便と一緒に排泄します。



 

犬の場合は体重5 kgあたり1日1包を
目安(体調に合わせ体重5 kgあたり
4包まで増量可能)を食事(フード)に
混ぜて与えます。

 

食事に混ぜて与えるのがベストですが、
混ぜて食べない場合には食事の直前、
もしくは直後に与えても大丈夫です。

 

ただ、毎食ごとに与える必要があります
ので食事回数に応じて1日量を数回に
分けて投与します。

 

ほぼ無味無臭なため、投与しやすいと
されていますが、食事に混ぜて食べない
子はやはり食べないため、その場合には、
少量の水で溶かして液体の薬剤のような
感覚で直接飲ませることが推奨されます。

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<リン吸着剤の必要性と注意点>

 

リン吸着剤は、食事中に含まれる
リンを吸着しますが、すでに体の中に
取り込まれているリンには作用しません。

 

つまり、食事によるリン摂取が少ない、
もしくは食事を食べていない場合などには
リン吸着剤の投与は必要がありません。

 

そして、基本的に腎不全用の療法食を
食べている場合には、フード中のリンは
制限(低減)してありますので食事療法に
よってコントロールできていれば
リン吸着剤を与える必要はないのです。

 

ですから、療法食を食べていても、
血症リン濃度が高い場合、もしくは療法食
は食べない、療法食以外オヤツなどを
食べる・・などで投与が必要になってきます。

 

そして、リン摂取の制限としては、
血漿リン濃度を4.6 mg/dL(1.5mmol/L)以下
に管理することが望ましいとされています。

 

また、現実的な治療目標としては、

*ステージ3=5.0 mg/dL(1.6 mmol/L)未満

*ステージ4=6.0 mg/dL(1.9 mmol/L)未満

を目指すことが推奨されています。

 

ただ、低すぎれば良いというわけではなく、
2.7 mg/dL(0.9 mmol/L)未満までは低下
させないようすることが、慢性腎不全の
犬にとって有益とされています。

 

ですから、慢性腎不全だからといって
やみくもにリン吸着剤を与えれば良い
わけではなく、あくまでも血漿リン値が
基準値よりも高い場合に必要となります。

 

レンジアレンも含め、基本的に
吸着剤はサプリ扱いとなっているため、
気軽に購入、投与が可能になっています
が、リン吸着剤に関しては、定期的に
リン値を検査しながら投与することが
望ましいです。

 

また、他の薬剤とは異なり、
食欲不振などで食事を摂らない場合
(リン摂取がない)には投与する必要は
なく、あくまでも食事と共に与える
サプリです。

 

ですから、リン吸着剤の投与の必要性は、
定期的な検査を行い、リン値を見ながら、
獣医師に相談してというのがベストになります。

 

また、食事をどのようなものを食べて
いるかによってその必要性も変わって
きます。

ドッグフードで腎臓ケア!制限食でも嗜好性が高い無添加療法食!

 

<レンジアレンの特徴、他との違いなど>

 

リンのみの吸着剤は、主な製品では
カリナール1とレンジアレンの2種類です。
この2種類は中身の原材料に違いが
あります。

【カリナール1】
:原材料
マルトデキストリン、炭酸カルシウム、
グルコン酸乳酸カルシウム、キトサン、
重炭酸ナトリウム、シリカ

副作用:
特になし
給与中、健康状態に異変がみられた
場合は給与を中止、病院に相談。

 

【レンジアレン】
:原材料
バレイショデンプン、ショ糖、
塩化第二鉄、炭酸ナトリウム

副作用:
増量により下痢することがあり。

給与中、健康状態に異変がみられた
場合は給与を中止、病院に相談。

*原材料の鉄分の影響により、便が
黒色になることがあり。

 

効果に関しては大差はありませんが
どちらかと言えばレンジアレンの方が
少し効果が高いとされているようです。

 

また、レンジアレンは鉄剤が使われて
いますので、貧血の改善にも少し
効果が期待できるところがあります。
(目的はあくまでもリン吸着のみで
貧血についての記載はありません)

 

ただ、レンジアレンは価格が高いですね。
カリナール1と比べると数倍の価格です。

 

リン吸着剤は尿毒素吸着剤との併用
も可能です。
ただ、尿毒素吸着剤は食事を食べなくても
投与する必要がありますがリン吸着剤は
基本的に食事をした時です。

 

また、尿毒素吸着剤は与えるタイミング
に決まりはありませんがリン吸着剤は
食事の直後、直前(おおよそ5分以内)です。

 

その他、腎臓用の療法食との併用も可能
ですが、療法食からさらにリンを減らす
必要が
ある時のみ
ですので、かかりつけ医
に相談してください。

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