犬の慢性腎不全が回復する可能性は?治療や経過について!

慢性腎不全(慢性腎臓病)は、腎臓の機能
が数ヶ月から数年をかけて徐々に低下
して、腎臓の障害が慢性的に続いている
状態、病気のことです。

 

そして腎臓の機能は、一度失われると
回復することがないとされ、治らない
病気の一つに挙げられています。

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そのため、治療としては、腎臓の負担を
減らし(食事療法など)、腎機能の代行
(老廃物の排泄)を行うことで腎不全の進行
を遅らせ、合併症を予防しながら、余命
を伸ばすための対処療法となります。

 

ステージ(進行度)にもよりますが、
進行しているほど、治療も難しくなります。

 

治らない病気なの?
もう回復することはないの?

慢性腎不全の診断を受けると
ショックですよね。

 

こちらでは、犬の慢性腎不全の
経過や回復の可能性、数値が下がった・・
などについてまとめてみましたので参考にしてください。

犬の腎不全に乳酸菌の効果とは?腎臓の負担軽減で進行抑制も!

 

<慢性腎不全は回復しない?>

 

残念ながら機能を失った腎臓を
治すことはできません。
つまり、腎臓自体を回復することは
できません。(急性腎不全の場合には
回復の可能性はあります。)

 

ですが、腎不全によって悪化した
体調や、合併症による悪影響、さまざま
な症状などは適切な治療を行うことに
よってある程度回復させることは
できるのです。(ステージにもよります)

 

例えば・・

*食欲が戻った

*元気が出た

*吐かなくなった(減った)

*動くようになった

*呼吸が楽になった

*体の浮腫みが取れた

などなど・・
それらの体調面での回復は可能です。
これだけでも飼い主さんにとっては
回復したと感じると思います。

 

基本的に、慢性腎不全と診断された
時には、腎機能の低下によってすでに体に
さまざまな悪影響が出ている状態です。

 

そこで、まずは腎臓のろ過機能代行(補助)
のための治療(点滴や補液)を行うことで
体に溜まった老廃物を体外に排泄する
ことができれば、それだけでも尿毒症の
症状は軽減され、体は楽になります。
いわゆる体調面では回復します。
(よほどの末期では難しい場合も)

 

ただし、それはあくまでも点滴によって
老廃物を除去しただけに過ぎず、それで
腎臓が回復するわけではないため、治療
をやめればまたすぐに元に戻ります。

 

ですから、その後も残りの腎臓機能で
追いつかない老廃物排泄のための治療は
続けていかなければなりません。

 

慢性腎不全の治療は、残された腎臓に
なるべく負担をかけないよう機能を補助
しつつ進行を抑制、その他の合併症の
症状
を改善していって、なるべくワンちゃん

体調良く生活できるように
してあげるためのものです。

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<検査数値が下がるのは?>

 

発見時のステージ(進行度)にもよりますが、
特に治療を開始してすぐは、血液検査の
数値(BUN,CRE)も下がる場合があります。

また、定期的な検査でも数値の上下は
見られます。

 

数値が下がっていると・・
もしかして良くなってきている?
腎臓が回復しているのでは?
と期待してしまうかもしれません。。
しかし、慢性腎不全の場合にはそれは
期待できません。

 

残りの腎機能を見る目安となり、
定期的に検査が必要になるのが体内の
老廃物の量を見るための血液検査の
項目、BUNとCRE(クレアチニン)です。

 

【BUN】とは、尿素窒素(にょうそちっそ)
のことです。

 

食事から摂取したタンパク質が分解
されるとアンモニアが作られますが、
アンモニアのままだと身体に悪いため、
肝臓で尿素に変えられて、最終的に腎臓を
通してオシッコとして体外に排出されます。

 

しかし、腎臓の機能が低下すると
腎臓でろ過しきれずに尿素が血液中に
残ってしまいます。

 

この、血液中の尿素(BUN)を測定する
ことで、残りの腎臓の働きがどの程度
なのかを知ることができます。

 

【CRE】は、筋肉内で、アミノ酸の一種の
クレアチンがエネルギーを放出する時に
作られる代謝産物で、正常であれば、
血液中のCREは腎臓の糸球体でろ過され、
尿細管ではほとんど再吸収されずに尿中
に排出、オシッコとして体外に排泄されます。

 

しかし、腎臓の機能が低下していると、
尿中に排泄される量が減少し、結果、CRE
は血液中に溜まります。
これを血液検査で測ることで腎機能の
働きを見ています。

 

しかし、BUNは脱水によって高値になるため、
水分摂取量や尿量、また下痢の有無など
その時の体の水分量に数値が変わってきます。

 

また、タンパク質の摂取量によっても
値が左右されるため、食欲(食事量)や
食事内容(タンパク質量)によっても
変わってくるのです。

 

ですから、BUNは、そのときの
体の状態や食事を食べた時間などに
よっても数値は前後します。

 

【CRE(クレアチニン)】は、食事などの
影響を受けることはありませんので、
腎機能の状態を見る上で重要視されるのは、
BUNよりCREの方です。

 

ただし、CREは、筋肉内の代謝産物
なので筋肉量によって左右されます。
例えば、若くて筋肉が多い場合には、
数値は高く出る。
痩せて筋肉が少なくなっていくと
低く出る傾向にあります。

 

そして、BUNもCREも治療(輸液)によって
それまで体内に溜まっていた分を
尿として体外に排泄すると当然数値は
低く出ます。またタンパク質制限などの
食事療法によって老廃物の産生自体を
減らすことでも数値は低くなります。

 

そのため、治療を始めると数値が一気に
下がったりすることもあるのです。
特に進行していて数値が高い場合には
大幅に下がることもあります。

 

ただし、これも治療によって体外に
排泄する補助をしただけであり、腎臓
機能そのものが回復して、ろ過、排出
するようになっているわけではないのです。

 

ですから、ある程度数値が下がっていたと
してもそれは腎臓が良くなっているわけ
ではなく、また逆に少し数値が上がったと
してもそれが必ずしも進行した、悪くなった
・・とは言い切れないのです。
あくまでも定期的な検査を続け、全体的
な数値で進行の程度を判断するのです。

 

<慢性腎不全の治療や経過について>

 

慢性腎不全の治療の基本は、
輸液や活性炭の投与による老廃物の排泄
を行うこと、また一番効果的とされて
いるのが食事療法(専用の療法食)です。

 

輸液などは、腎機能低下によって排泄
が困難になった老廃物を体外に排泄
するため(また脱水補正も)ですが、
食事療法では、体内に産生される老廃物
を減らすためのものですから、そもそも
の腎臓の負担を減らすことができます。

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ですから、これらを組み合わせた治療が
基本となります。
ステージにもよりますが、初期で
あれば食事療法だけでもかなり効果が
得られますので、食事療法と活性炭
の投与だけの治療となることもあります。

 

その他は、ステージや他の症状、体の
状態など合併症に合わせた治療を行う
ようになります。

 

*脱水があれば輸液療法(点滴や皮下補液など)

*血圧が高ければACE阻害薬など降圧剤の投与

*浮腫みや肺水腫などがあれば利尿剤の投与

*貧血があればホルモン療法や造血剤

*食欲がなければ蛋白同化ホルモン療法

*嘔吐や下痢があれば吐き気止めや下痢止めの投与

などなど・・状況に応じた対処療法を
行っていきます。

 

また、慢性腎不全では高血圧や貧血など
進行に伴って高い確率で起こる合併症に
対しては、予防のためにも早めに薬剤
投与を行うことも多いです。

 

一般的には、進行に伴い皮下輸液や
活性炭では老廃物の排泄が間に合わなく
なるため、体内に溜まる尿毒素の量が
増えていきます。(BUN,CREの上昇=尿毒症)

 

そうなってしまうと老廃物排出のため
には、透析治療しか方法はありませんが
犬の慢性腎不全で透析が行われることは
あまりありません。

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また、体内の水分調整がうまくできなく
なるため、浮腫みや胸水、腹水などが
溜まってきます。

 

そして、高血圧など合併症も薬剤で
コントロールできなくなってきます。
そうすると、心臓にかかる負担が増して
心不全になります。

 

また、貧血も進みます。

 

そのような状態にまで進行すると
苦しそうな呼吸が見られたり、
ふらふらしたり、起き上がれなく
なったりします。

 

いよいよ末期となると、
尿毒症による痙攣や意識障害が起き、
最期や脳症、または心不全によって
亡くなることが多いです。
(腎性貧血によることも)

犬の腎不全による尿毒症!症状や体の状態、治療法や余命など!

慢性腎不全が発覚してから、ここまで
どの程度の時間を稼げるかです。
それが寿命となります。

 

進行度や年齢にもよりますし、治療を
どこまで徹底して行うかによっても
異なってきますが、短い場合には数週間
ということもありますし、一般的には
数ヶ月~数年です。

 

ただし、高齢の場合などは、腎不全
とは別に他の病気になる可能性もあり、
それが原因で亡くなることもあります。

 

慢性腎不全は腎臓の機能自体を回復
させることはできません。
しかし、適切な治療を行うことで体調面
を良好に回復させてあげ、なるべく長く
それを維持してあげることができれば
それが腎不全の進行抑制にもなり、結果
余命を伸ばすことも可能です。

 

治らない病気であっても、苦痛を与えず
なるべく元気に暮らさせてあげるために
できることはあるのです。

 

進行状況、体の状態などしっかりと
診断を受けて、その後の適切な治療や
経過についてかかりつけ医と良く相談する
ことが大事です。

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