犬の腎不全にステロイドが使われる場合とは?作用や効果など!

犬の死因の上位に挙げられるのが
腎不全です。

 

慢性腎不全は高齢犬に多く発症しますが
ゆっくりと進行してくるため、早期発見
が難しい病気でもあります。

 

また、治療をしても腎臓が元通りに
なることはないため、進行を遅らせ
合併症を防ぐための治療がメインと
なります。

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一般的には、

*食事療法
*毒素吸着剤
*点滴、皮下輸液
*降圧剤
*造血ホルモン剤(エリスロポエチン)

などの治療が、症状や進行具合に応じて
行われますが、状態によってステロイド
(副腎皮質ホルモン剤)が使われる場合があります。

 

ステロイドは犬ではアレルギーや
皮膚疾患の痒みなどで使われることの
多い薬剤ですが、投与法によっては
副作用の心配があることから、あまり
良いイメージのない薬剤の一つと言えますね。

 

ですが、ステロイドは適切な使い方を
すれば、非常に効果の高い優れた薬剤
でもあります。

 

こちらでは、ステロイドが腎不全の治療
に使われる場合やその作用、効果、副作用
などについてまとめてみましたので参考に
してください。

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<ステロイドとは>

 

ステロイドは、副腎(両方の腎臓の上端に
ある)から作られる副腎皮質ホルモンの1つ
で、さまざまな働きがありますが代表的
なのが、抗炎症と免疫抑制作用です。

 

【抗炎症作用(炎症を抑える)】

組織のステロイド受容体と結合して
たんぱく質の量を調整、痛みや炎症を
起こす物質の産生を抑える。

【免疫抑制作用(体の免疫力を抑制)】

白血球中のリンパ球の働きを弱め、
免疫グロブリン(抗体)を減少させ、
免疫の働きを抑制する。

 

薬剤名では『プレドニゾロン』
知られています。

 

なぜ、ステロイドはイメージが悪い!?

ステロイド(副腎皮質ホルモン)は、
体の中(副腎)で普通に作られている
ホルモンです。
体の中のさまざまな作用に関わっている
生命の維持に必須のホルモンです。

 

ですから、ステロイド投与も少量で
短期間であれば基本的に問題はありません。

 

しかし、長期服用、また中量、大量投与
などになるとさまざまな副作用が出てきます。

*消化器症状(嘔吐や下痢など)
*皮膚症状(皮膚の薄弱、感染症など)
*筋肉低下
*肥満
*肝臓障害
*胃潰瘍、十二指腸潰瘍
*骨粗しょう症
*糖尿病

など。

 

また、ステロイドを体外から長期に投与
し続けると、本来ステロイドを作って
いる副腎がステロイドを作らなくなって
きます。要は副腎機能が低下します。

 

そうなってしまった場合に、ステロイド
の投与を止めると体内のステロイドが
足りなくなり、副腎不全症状が起こります。

 

これがアジソン病とも言われる状態で、

*疲労感(全身倦怠感、脱力感)
*食欲不振・悪心
*精神症状(不安、うつ、無気力)
*低血圧
*皮膚の色素沈着

などが起こり、最悪の場合亡くなって
しまうこともあります。

 

そのため、ステロイドは急に投与を
中止することは厳禁で、少しずつ投与量
を減らしていきながら、副腎の機能の
改善状態を確認しながら、ステロイドから
離脱していく必要があるのです。

 

しかし、長期投与になればなるほど
この離脱が難しくなってきますし時間も
かかります。

 

特にステロイドの効果が高く、
良く使われるアレルギーなどでは、
ステロイドによって症状を抑えている
だけでアレルギー自体の治療ではない
ため、ステロイドを止めるとまた痒みが
出たりと結果的に長期的に投与すること
が多いですよね。

 

ですから、そのような場合には副作用
のリスクが高くなってきますし、怖い
イメージの薬剤になります。

 

ただ、それらの副作用のリスクを
考慮して、適切な量で慎重に投与すれば
さまざまな疾患に対して非常に高い効果
が得られる良い薬剤なのです。

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<腎不全でステロイドが使われるケース>

 

犬の腎不全には、慢性と急性があり、
急性腎不全であれば、中毒や尿路疾患
などが原因となることが多いですが、
慢性腎不全の場合は、その原因は明確には
分からないことがほとんどです。

 

ただ、考えられる要因として、
糸球体腎炎尿細管・間質性腎炎などに
よって、腎臓が炎症を起こして腎機能
不全を起こしていることもあります。
(尿たんぱくが多い時などは糸球体腎炎
が疑われます)

 

また、腎不全の進行には免疫機構
(自己免疫疾患など)が関わっていること
もあります。

 

そのような可能性が疑われる場合
などには、炎症を抑えるため、また免疫
を抑制するための治療としてステロイド
が効果的となります。

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さらに、ステロイドにはエネルギーを
生産する働きもあります。
(たんぱく質を分解してブドウ糖を
合成し、ストレスに対抗する為の
エネルギーを生産)

 

また、脳や消化器官に働きかけることで
吐き気止めの作用もあります。

 

そのため、腎不全による食欲不振や嘔吐、
倦怠感などを改善する目的で使われる
場合もあります。

 

これは腎不全での体力低下の防止や
辛さを軽減することで少しでも食欲
を戻す、闘病中の体を元気にするような
感じです。

 

もちろん、これは腎不全の治療になるわけ
ではありませんし、薬剤の効き目が切れ
ればまた元に戻ってしまいます。
ただ、腎不全は治らない病気ですから
少しでも闘病中のQOL(クオリティオブライフ)
を向上させるためという考え方によるもの
と言えます。

 

また、もし炎症が関与していると
すればそちらにも効果が期待できる
わけです。

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ステロイドの投与によって腎不全が
悪化、進行が早くなる可能性は全くない
とは言えませんが低いです。
(非ステロイド系抗炎症薬では
血流が減少して腎臓の働きが低下する
ことがあります)

 

もちろん、量や頻度など慎重な投与が
大事なのは言うまでもありませんし、
むやみやたらに腎不全にステロイドが
使われるわけでもありません。

 

副作用のリスクを考慮してもステロイド
の効果が優先される場合に限られます。

 

ですから、しっかりと腎不全の治療に
向き合い、定期的な検査を行って
その時の体の状態を把握しながら
適切な治療を提案してくれている病院
が治療にステロイドを使う場合には
心配はいらないと思います。

 

また、そういった病院であれば
腎不全とステロイドの作用や効果、
リスクなどについてもしっかりと
説明してくれるはずですし。

 

慢性腎不全は治らない病気ということが
前提にあるため、その治療方針において
も意見や思いはさまざまです。

 

飼い主さんがどこまでの治療を望むかに
よっても治療方針は変わってきますので
不安なことがある場合には獣医師に
しっかりと話を聞いてくださいね。

 

後で効果しないためにも納得の上で
治療が行えることが一番だと思います。

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