泌尿器の病気

犬の腎不全の貧血!原因や症状と治療法、造血サプリなど!

犬も特に高齢になるとさまざまな
病気が増えていきます。
そして残念ながらその病気が原因で
亡くなってしまうことも多いです。
そんな犬の死因で上位に挙げられるのが
慢性腎不全です。

 

慢性腎不全は治らない病気ですが、
腎臓の機能の補助をしつつ、合併症
の管理を行っていくことで苦痛を
最小限にして余命を伸ばすことも
可能です。

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慢性腎不全は腎臓の機能が徐々に低下
していき、それに伴いさまざまな合併症
が起き、全身状態が悪化していきますが、
その中でも深刻なのが『貧血』です。

 

貧血は人でも良く耳にするもので
特に女性で多く、一般的に良く知られる
鉄欠乏性の貧血がありますが、腎不全
によって起きる貧血は『腎性貧血』
言われ、一般的な貧血とは異なります。

 

こちらでは、犬の慢性腎不全の合併症
の一つである『腎性貧血』の原因や症状、
治療法などについてまとめてみました
ので参考にしてください。

ドッグフードで腎臓ケア!制限食でも嗜好性が高い無添加療法食! 

 

<犬の腎性貧血とは>

 

貧血は、大きく分けて
再生性貧血非再生性貧血あります

 

*再生性貧血=新しい赤血球を産生している

何らかの原因(出血や溶血性疾患)に
よって赤血球が減っていく速度の方が
血液が作られるより早いため貧血となり
ますが、新たに赤血球の産生が行われて
いる状態です。

つまり、原因疾患を治療すれば
貧血も改善します。

 

非再生性貧血=新しい赤血球の産生が正常に行われていない

血液が作られる量自体が減少すること
により、赤血球が足りなくなって起こり、
また赤血球の産生が行われていない状態です。

 

慢性腎不全による腎性貧血は、
この非再生性貧血です。

 

腎臓にはさまざまな機能がありますが、
その一つが赤血球をつくる働きを促進する
エリスロポエチン
という造血ホルモンを
分泌
し、赤血球を作るよう骨髄の造血幹
細胞に働きかけて
います。

 

慢性腎不全になり、腎臓の機能が低下
すると、このエリスロポエチンの分泌が
減るため、赤血球が減少し貧血になります。

 

<腎性貧血の症状>

 

腎性貧血によって起きる症状は、
一般の貧血、再生貧血と同様で、

*息切れ
*動悸
*めまい
*立ちくらみ
*倦怠感
*疲れやすい
*呼吸困難
*粘膜蒼白

などが現れます。

 

また、貧血の状態は全身で酸素不足が
起こるため、これをカバーしようと
心臓が血液を大量に流すため鼓動が
早くなりますので心臓にも大きな負担
がかかります。

 

ただ、貧血は徐々に進行するため、
体がその状態に馴れてしまっている
ため、見た目で分かりやすい症状は
見られないこともあります。

 

特に高齢犬であれば、疲れやすかったり
運動をしなくなったり、動かなくなったり
など加齢に伴う変化だと思われやすい
というのがあります。

 

また、腎不全ではその他の合併症に
よるさまざまな症状も現れてきますし、
それらは貧血と似た症状も多いため、
見た目での区別は難しいかもしれません。

 

ただ、貧血の状態は血液検査ですぐ
に分かります。

犬の腎不全にオメガ3の効果とは?血流や血圧改善がポイント! 

 

<腎性貧血の治療法>

 

慢性腎不全による腎性貧血の治療は、
『エリスロポエチン療法』が行われます。

 

エリスロポエチンは、もともと体内に
あるたんぱく質からなるホルモンで
これを製剤化した薬剤を投与します。

 

エリスロポエチン製剤は赤血球への
分化と増殖を促進する作用があり、
腎性貧血の治療では良く使われます。

 

エリスロポエチン製剤は注射薬です。
(経口投与の内服薬の開発も進められて
いるようですが動物医療の分野では
まだ注射薬が基本となっています。)

 

貧血の程度(PCVの数値)や腎不全の
進行度(ステージ)にもよりますが、
最初は週1~3回の注射を行いながら、
改善状態を見ていくようになります。

 

効果、改善状態には元の貧血の程度や
個体差もありますが、おおよそ1~2ヶ月
程度で効果が現れ、赤血球が増加して
くることが多いです。

 

その赤血球の増え方によっても
その後の治療計画(注射回数)は変わって
いきますが、効果が良い感じに出てくれ
れば、一旦注射はストップする場合も
ありますし、数週間~1ヶ月に1回程度
のペースで継続していく場合もあります。

 

また、腎性貧血の治療では、
エリスロポエチン療法と共に状況に
応じて造血剤の投与が推奨されること
もあります。

 

腎性貧血では、エリスロポエチン分泌の
減少だけが原因ではなく、
『鉄欠乏(機能的鉄欠乏)』も含まれます。

*機能的鉄欠乏・・
通常、体内に貯蔵されている鉄を
動員して赤血球やヘモグロビンを合成
するが、この機能が正常に働かない状態

 

また、尿毒素(老廃物)の蓄積に
よっても赤血球の産生が抑制されます。

 

そのため、エリスロポエチン療法と
造血サポート(鉄剤補給など)を併用する
ことで、腎性貧血の治療も効果が高まる
可能性があります。
(ただし、腎性貧血に鉄剤だけを補給
しても効果はありません。)

 

犬や猫の場合、鉄剤補給は、
医薬品ではなく、いわゆるサプリメント
(栄養補助食品)としての
鉄分補給剤
(造血サポート剤)が
使われることが多いです。

 

主なものとしては以下になります。

『ペットチニック』

鉄・銅・ビタミン群をバランス良く含んだ
液体(リキッド)タイプのサプリです。

嗜好性は比較的高いとされています。

成分:
鉄・銅・ビタミンB1・B2・B3・B6・B12・
ニコチン酸アミド(ビタミンB群ナイアシンの一種)

 

『FCVリキッド』

鉄・銅・ビタミンB群配合の液体(リキッド)
タイプのサプリです。

有効成分的にはペットチニックとほぼ
同じです。
ワンちゃんの好みにもよりますが、
嗜好性はFCVリキッドの方が良いようです。

成分:
鉄・銅・ビタミンB1・B2・B3・B5・B6・B12

 

『ヘモテクト』

鉄・銅・ビタミンB群・葉酸配合の
タブレット(粒)タイプのサプリです。

比較的大きめの粒です。

成分:
鉄・銅・ビタミンB1・B2・B3・B6・B12・葉酸

 

これらは、サプリ扱いなのでネット
など市販で購入も可能です。

 

薬剤ではないため、副作用の心配
などもなく、気軽に与えることが
できるので、もし病院から服用を
勧められなくとも、飲めれば飲んで
おくといいです。

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<腎性貧血の管理の重要性>

 

慢性腎不全では、合併症も含め、
その状態に応じたさまざまな治療が
必要になります。

 

そして、腎機能の補助(老廃物の排泄)
のために一番効果が高いのが、点滴や
皮下輸液です。

犬の腎不全!皮下点滴の効果や必要性、頻度や期間など!

通常の点滴は入院治療になってしまう
ため、練習すれば自宅で飼い主さんが
行える皮下点滴(皮下輸液)は、腎不全の
治療としては重要なものです。

 

しかし、腎性貧血が進行してしまうと
この輸液や点滴を行うことができなく
なってしまうことがあります。

 

皮下輸液や点滴は、水分(生理食塩水)
を体に入れるため、血液が薄まって
しまうのです。
そうすると貧血はさらに悪化する
状態になります。

 

ですから、まだ貧血になっていない
時には、心配する必要もなく皮下輸液が
行えますが、腎不全が進行し、貧血が
進んできてからは、貧血の状態、数値を
見ながら、輸液量を調整
(減量)
する必要があります。

 

また、末期になってくると状態に
よっては、輸液ができなくなってしまう
こともあります。

 

そうなってしまうと体に老廃物が蓄積
していき、尿毒症が悪化しますので
余命も限られてきます。

犬の腎不全の末期!痙攣などの症状や治療法、余命について!

ですから、腎臓をなるべく長く
持たせるために、輸液を続けるためにも
貧血の進行を防ぐことがとても重要に
なってくるのです。

 

特に腎不全もステージ4末期になると
CREの数値だけでなく、貧血など
すべての数値において危険な状態と
なり、治療も非常に難しくなってきます。

犬の慢性腎不全の輸血について!効果や予後、適応など!

慢性腎不全では、多くの合併症が
現れるため、それらを総合的に見て
早期に適切にアプローチしていくこと
が大事なのです。

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