泌尿器の病気

犬の腎不全に漢方薬の作用や効果は?症状軽減や進行抑制も?

犬の慢性腎不全の治療には、
症状に応じてさまざまな薬剤投与
が必要になります。

 

腎不全の合併症として起こる
高血圧や貧血などもそうですし、
脱水や嘔吐などの症状、それらの
抑制、軽減のために症状ごとに薬剤が
処方されます。

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そしてそれらは、いわゆる西洋医学の
薬剤であり、基本的にその症状、不調に
対して作用させるためのものです。

 

現代の医療では人もそうですが犬や猫
もそれら『西洋医学』の薬剤が使われる
のが一般的です。

 

ただ、日本には古くから民間療法など
にも使われてきた『漢方医学』という
伝統医療もあります。

 

『西洋医学のお薬』は、
悪いところをやっつけるためのもの

『漢方医学のお薬』は、
体全体を整え、免疫力を上げて
自然治癒力を高める
ためのもの

という違いがあります。

 

漢方医学のお薬は、西洋医学のお薬に
比べると、薬剤の種類にもよりますが、

*副作用の心配が少ないこと
*長期の服用が可能なこと
*体全体の不調に効果が期待できること

などから、根強い人気もあり、
さまざまな症状や病気に使われています。

 

そして近年は動物医療でも同じく、
漢方薬の出番は増えてきています。

 

完治が困難な病気、また長期的な治療
が必要な病気、西洋医学のお薬の副作用
が心配される場合、などに漢方薬の服用
が検討されることが多くなっています。

 

こちらでは、犬の慢性腎不全に対する
漢方薬の作用や効果などについて
まとめてみましたので参考にしてください。

 

<犬の腎不全における漢方薬の役割とは>

 

基本的に慢性腎不全の治療は、

*残った腎臓機能をなるべく長くもたせる

*合併症(高血圧、貧血など)の抑制

*症状(嘔吐や食欲不振など)の軽減

などをトータル的に行うことで、
腎不全の進行を遅らせ、また楽に生活
(QOLの向上)させてあげるためのものです。

 

これらのための治療で行われるのが、
点滴、降圧剤、造血ホルモン注射、
吐き気止め、活性炭、など不調に対して
それぞれの効かせるためのお薬の投与
であり、これは西洋医学に基づいたものです。

 

一方、漢方医学の場合の考え方としては、

*腎不全の症状、また合併症に伴う
体の負担を軽減

*腎臓自体の負担を軽減

のために、体全体の調子を整えて
自らの力で不調を軽減させるよう
サポートするためのお薬になります。

犬の腎不全に乳酸菌の効果とは?腎臓の負担軽減で進行抑制も!

 

<犬の腎不全に対する漢方薬の作用や効果とは>

 

腎機能で一番重要なのが、体内(血液中)の
老廃物の処理(ろ過)であり、これらは腎臓
の糸球体と尿細管で2段階に分けて行われています。

 

腎不全ではこの機能が低下するため、
血液中に老廃物が溜まっていき、
尿毒症となります。

 

腎不全の治療では、この老廃物を
体外に排泄する補助がメインです。
(点滴や活性炭の投与など)

 

そして、この腎臓の働きで重要なのが
『豊富な血流』です。

 

腎臓は、体内の臓器の中で最も
血流量が多い臓器であり、つまりその
機能を果たすためには、多くの血流が
必要ということです。

 

しかし、血液がドロドロになって流れ
が悪くなると腎臓に負担がかかり、その
状態が続くと正常な腎機能が損なわれます。

 

腎不全になっているとすでに血流量
は不足している状態ですから、いかに
腎臓への血流を保つことができるかが重要
になり、そのためには全身の血液の流れを
スムーズにすることも大事なのです。

 

そして、漢方の基本三原則は、

『気(き)』エネルギー

『血(けつ)』血液

『水(すい)』血液以外の体液

であり、これらの乱れを整えて
バランス良く保つことで、全身状態を
改善、免疫力を高め、不調や症状の改善
や軽減を目指すものです。

 

つまり、全身の『血の滞り、減り』
効果を発揮するのが漢方薬です。

 

また、『気(き)』は血液に運ばれて
全身に巡るため、血流を良くすることで
体のエネルギーも満ちてくるということです。

 

ですから、腎臓に対しては、

*血流を良くして腎臓の負担を軽減

*血流を悪くしないため体の不調を改善

*腎臓を元気にする

などの効果が漢方薬で期待できるわけです。

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<腎臓に効果的な漢方薬>

 

漢方薬は、元々の体質やその時の
体の状態、症状によって個々に合わせて
処方されます。
また、当然個体差もあります。

 

ですから、すべてのワンちゃんが
同じ漢方薬で同じ効果が得られるとは
限りませんが、一般的に腎臓病に効果的
だとされて、処方されることの多い漢方薬
としては主に以下のものがあります。

 

『五苓散(ごれいさん)』

体内の水分代謝調節作用による生体の
恒常性を維持。
電解質異常の改善効果や腎保護作用。

『猪苓湯(ちょれいとう)』

利尿作用(尿量を増やし悪いものを
洗い流す力を高める)。
炎症や腫れ、痛みなどを軽減。

『当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)』

全身に栄養を与え、足りない血を補う。
貧血などの症状を改善。
浮腫みの軽減。

『八味地黄丸(はちみじおうがん)』

腎臓の働きを良くし、新陳代謝機能
を高めたり、高血圧の症状を改善。

『小柴胡湯(しょうさいことう)』

血液中のカリウム量を下げたり、
抗炎症作用、腎保護作用。
浮腫み軽減。

 

これらは、それぞれが数種類の生薬を
組み合わせて作られていますので
基本的に1種類でも効果がありますが、
状態に応じて2種類程度処方される
場合もあります。

 

漢方薬は独特のクセや苦味があるもの
が多く、犬や猫などペットでは、
飲ませにくい場合もありますが、
それさえクリアできればまずは試して
みるのもいいと思います。

 

動物病院では、漢方薬を扱ってところ
はまだそんなに多くはないですが、
試してみたい場合にはまず相談してみてください。

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基本的に犬猫に使われる漢方も
人用と同じものです。
ですから、人の漢方薬局などでも
ペット用に処方してくれるところも
増えてきています。

 

ただ、他の薬と併用するには注意が
必要なものもありますので、必ず
かかりつけ医に確認するようにしてください。

 

漢方薬についてはその効果が曖昧な
イメージもあり、あまり積極的に
使わない獣医師も多いですが、飲んでも
問題ないと思われる場合には反対は
されないと思いますので。

 

また、個人的には、腎不全には『オメガ3』
がオススメです。
詳しくは↓
犬の腎不全にオメガ3の効果とは?血流や血圧改善がポイント!

 

少しでも腎機能を長くもたせて
苦痛なく生活させてあげたいものですね。

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