聴導犬の仕事や犬種、頭数は?訓練や認定試験、普及率など!

私たち人間にとって最良のパートナー
と言われる犬は、高い知能と忠実さを
兼ね備え、また人にはない能力を発揮
することで、人間社会において重要な役割
を担っています。

 

愛玩犬と呼ばれる一般のペットでも
家族に喜びをもたらし、心の支えと
なり、家族の一員として大きな存在価値
をもたらしていますね。

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そして、特別な役割を担う犬たちも
多くいます。

 

警察犬、災害救助犬など人命救助に
おいて重要な役割を担う犬たち・・
麻薬探知犬、検疫探知犬など犯罪や
伝染病などの侵入防止の役割を担う犬たち・・

 

また、近年はヒアリ探知犬やガン探知犬
などの育成も進んでいますね。

 

いずれも、私たち人間を守るため、
助けるために特別な訓練を受けて働く犬たちです。

 

そして、体の不自由な方に寄り添い、
その生活をサポートするのが、補助犬
(身体障害者補助犬)です。

 

補助犬には、

*盲導犬=目の不自由な人をサポート

*介助犬=体の不自由な人をサポート

*聴導犬=耳の不自由な人をサポート

の3種類があり、一般的に盲導犬は良く
知られていますが、介助犬や聴導犬は
認知度も低いですよね。。

介助犬の犬種や仕事内容は?訓練や認定試験、実働頭数など!

しかし、盲導犬と同じように介助犬や
聴導犬も身体障害者補助犬法で認定された
使役犬(職業犬)であり、身体障害者の自立
及び社会参加の促進に寄与するたに専門の
訓練を受けた犬たちです。

 

こちらでは、そんな補助犬の一種、
聴導犬について仕事内容や訓練、育成、
犬種や頭数などまとめてみましたので
参考にしてください。

 

人事ではなく、実際に不自由を抱えて
いらっしゃる人が大勢いること、
そのために聴導犬ができること、役割
など知り、理解を深めることで聴導犬の
普及にもつながりますのでぜひ。

 

<聴導犬の役割、仕事内容など>

 

聴導犬は、耳(聴覚)の不自由な方
に変わりに音を知らせる役割を担った
犬です。

 

日常の中には、さまざまな音が
あふれています。

何かを知らせる音もあれば、危険を
知らせる音・・家の中でも外でもそれら
音によって導かれたり、知らされたり
していますよね。。

 

しかし、耳の不自由な方には、それら
の音が聞こえません。
それはとっても不安なことであり、
またそれによって安心して日常生活
を送ることができませんし、不便も
多いわけです。

 

その大事な『音』を聴き取り、
それを飼い主に知らせるのが聴導犬
の仕事です。

 

*チャイムの音
*ドアノックの音
*電話、携帯の音
*Fax着信の音
*目覚まし時計、アラームの音
*警報機の音
*キッチンタイマーの音
*やかん、ケトルの音
*赤ちゃんの泣き声
*人の呼び声

などなど・・
それらの音がすると飼い主さんにタッチ
するなどして知らせ、その音源に誘導します。

 

また、警報音など危険な音に関しては、
伏せをするなどポーズが教えられています。

 

その他、落としたモノなどを
拾ってくれることもします。
(落ちた音に気付かないため)

また、外出先でも自転車のベルの音や
車のクラクションなど・・
公共の施設(病院や銀行、郵便局など)の
順番待ちの際などには、受付の方に専用の
呼び鈴を渡して順番になったら鳴らして
もらうように頼んでおくと、その音が鳴る
とそれを知らせ誘導してくれます。

 

聴導犬は音を知らせるだけでなく、
常に飼い主に同伴することで、外出先で
災害や事故に巻き込まれる危険性を回避
する役割もあるのです。

 

そのため、さまざまな場所での
ありとあらゆる音を覚え、聴き分ける
訓練が必要になります。

 

家庭内での覚えさせたい音に関しては、
そのユーザーさんの生活スタイルや
室内の状況にもよりますので、それに
合わせて訓練されます。

 

<聴導犬の育成・訓練・認定試験など>

 

聴導犬を訓練、育成するためにはまず、
聴導犬の候補犬を選ぶところからはじまります。

 

いわゆる素質適正を見てその犬が
聴導犬に向いているかを見極め、候補
になればそこから育成のための訓練をはじめます。

 

『候補犬の選抜』

聴導犬の素質としては、まず他の
補助犬(盲導犬や介助犬)と同様に、

*家庭犬としてのマナーがしっかりと
していること
(飼い主の指示、命令に従う、服従、
問題行動を起こさないなど)

*社会性が身についていること
(公共の場や大勢の人がいるなどの
場面でも適切な行動ができる)

が基本です。

 

また、
・人が好き
・人と行動することが好き
・音に興味がある
・物怖じしない

・社交的
・攻撃的ではない
・体が健康

などもです。

 

そして、血統などから聴導犬の素質
が高い犬を専門で繁殖する場合には、
生まれた子犬はソーシャライザーと
呼ばれるボランティアの家で1歳になる
まで育てられ、その間に家庭犬としての
マナー、社会性などの基本を学びます。
(その間に定期的に適正チェックや気質
テストなどが行われます)

 

その他、今は保護犬などから候補犬を
見つけることが増えています。
保健所や保護施設などから資質のありそうな
犬を引き取り、訓練しながら家庭犬のテスト
性格の評価音反応テストを行い、素質の
ある犬を選抜していきます。
(生後2~4ヶ月の犬を見つけることが
多いですが、成犬~3歳くらいまでが
候補になることもあります)

 

また、耳の不自由な方がすでに犬を飼育
している場合などで要望があれば、その犬
の素質を見るために同じく家庭犬テスト
性格の評価音反応テストを行い、判断されます。

 

これらによって、聴導犬に向いている、
素質があると判断された犬はそこから
本格的な訓練がはじまります。

 

『訓練(半年~10ヶ月間)』

*基礎訓練=座れ、待て、伏せ、などの
基本動作の訓練

*社会化訓練=公共の場所や施設(電車
やお店、飲食店)などでも的確に基本動作
が行えるよう訓練

*聴導動作訓練=日常生活や社会の中で
必要とする音を知らせる、音源に誘導する訓練

 

これらの訓練が終了したら、
聴導犬候補犬と聴導犬を希望する
ユーザー(飼い主)決めが行われ、相性が
良いと判断されたら、ユーザーと共に
合同訓練に入ります。

*合同訓練(施設で2週間~自宅で約1~3ヶ月)

・ユーザーの生活環境に合わせた
基礎訓練と聴導動作訓練。
(訓練施設と自宅にて)

・外出先や職場などでの同伴訓練。

・犬の飼育法(食事やトイレ、手入れ
など)や健康管理の指導

 

これらの訓練が終了するとユーザーと
候補犬は、身体障害者補助犬認定試験
(厚生労働大臣指定法人)を受けることが
できます。

 

認定試験=書類審査、聴導動作検証
(自宅や公共施設などでの補助動作の
映像)

 

この認定試験に合格すれば、晴れて
社会的に『聴導犬』と認められることになります。

 

その後も定期的に施設職員が自宅を訪れ、
訓練やサポートなどは継続して行われます。

聴導犬は外出時には『聴導犬』と記載された
ケープ(胴着)を着用します。
このケープには、認定番号や認定年月日、
犬種や認定をした団体名、連絡先なども
表示されています。

また、候補犬として訓練中の段階
では、『候補犬』と記載されています。

 

ケープは協会によって異なりますが、
目立つ色、オレンジや黄色、赤などが
多いです。

聴導犬育成のための協会は、

・日本聴導犬協会
・日本聴導犬推進協会
・日本補助犬協会

などがあります。

 

<聴導犬の犬種について>

 

聴導犬の候補犬に関して、犬種などの
規定はありません。

 

また、盲導犬や介助犬の場合には
ある程度の大きさが必要になるため、
大型犬が選ばれるのが普通ですが、
聴導犬においては、音を知らせるのが
役割ですので体の大きさは関係ありません。

 

そのため、小型犬や中型犬など、また
雑種でもなれます。
純血種の場合には、先天性にかかりやすい
病気などの問題もあるため、あえて雑種
が選ばれることも多いです。

 

また、介助犬などでは、犬のお世話を
するユーザーさんは手足が不自由です
から、比較的手入れの楽な短毛の犬種
が選ばれることも多いですが、聴導犬では
それらもあまり関係なく選ばれます。

 

補助犬の中では、一番バラエティに
富んだ犬たちが活躍しているのが聴導犬ですね。

 

要は犬種や大きさに関係なく、聴導犬と
しての資質があるかどうかということが
重要になります。

 

ですから、どんな犬でも素質があり、
訓練を行えば聴導犬になれる可能性は
あります。

 

ただし、他の補助犬同様、その役割を
果たすために働けるのは10歳くらいまで
です。(10歳を過ぎると引退となります)

 

そのため、訓練期間も含めると実働の
年数は限られてきますので、なるべく
若い犬が候補犬になります。

糖尿病探知犬とは?日本での育成や低血糖の感知法など!

 

<聴導犬の実働数や普及率など>

 

補助犬3種類の中では、盲導犬が一番
多く、介助犬と聴導犬は頭数が圧倒的
に少ないです。

盲導犬=941頭
介助犬=70頭
聴導犬=71頭
(全国の合計、2018年7月時点)

 

また、東京や大阪などは10数頭の
聴導犬がいますが、全くいない県も
多く、北海道、東北にいたっては1頭もいません。

 

厚労省の統計では聴覚障害者の人数は
約36万人とされていますので、
普及率としては0.0002%にも満たないのです。

 

この普及率の低さ、聴導犬の頭数の
少なさが一般的に認知度が低い要因に
なっています。

 

アメリカでは約5,000頭、イギリスでも
約1,000頭の聴導犬が活躍していますから、
日本がいかに普及していないかという
ことが分かると思います。

 

この、日本の聴導犬の普及率の低さの
要因になっているのは、

*耳の不自由な方の申し込みが少ない

*協会による条件の違い

*聴導犬への理解の低さ

などです。

 

『耳の不自由な方の申し込みが少ない』

肝心のユーザーの申し込みがないと
いうのも不思議な感じがしますが・・
要は、聴導犬という存在そのものの
情報が耳の不自由な方に伝わっていない
という現状があるようです。
(聴覚障害者や情報弱者という特性が
あるため)

 

また、耳の不自由な方は先天的、幼い
ころからの障害も多く、この場合、自立
訓練を受けているため、基本的には自立
した生活を送っていることが多く、
あえて聴導犬を利用しようという考えを
持たない方が多いようです。

 

『協会による条件の違い』

聴導犬を育成する団体はいくつか
ありますが、ユーザーへの貸与条件
などがそれぞれ異なる場合があり、聴覚の
障害度によっては、申し込みを断られる
ことなどもあり、それでなくても情報が
少ない聴覚障害者にとっては敷居が高く
なっているイメージもあるようです。

 

『聴導犬への理解の低さ』

これは、聴覚障害者だけでなく、
健常者もですが、法で定められた
『身体障害者補助犬法』というものが
あまり知られてないということがあります。

 

この法律は簡単に言うと、
不特定多数の人が利用する公共の施設(お店
や病院など)で障害のある人のパートナーで
ある身体障害者補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)
の同伴受け入れを義務づける法律です。

 

つまり、身体障害者補助犬の入店を
拒否してはいけないということです。

 

しかし、実際にはこの法律を理解して
いなくて、入店を断るお店なども非常に
多いのが現状です。
盲導犬は認知度も高く、受け入れも
増えてきていますが、盲導犬でも
断られる場合もあるほどです。

 

特に、介助犬や聴導犬など認知度の
低い補助犬では、なおさら受け入れに
問題があるのが現状です。

 

せっかく、聴導犬を伴うことで
安心して外出できるようになり、生活
の幅が広がっても肝心の社会の受け入れ
体勢が整っていなければかえってイヤな
思いをすることにもなりますよね。。

積極的に受け入れを表明している
店舗などでは、このようなステッカー
を入り口に貼っていますが、この目印が
ないからと言って入店を断っていいわけ
ではありませんし、店側は受け入れる義務
がありますし、聴導犬とユーザーは入る
権利があるのです。

 

しかし、このステッカーすら貼っている
お店をほとんど見かけないのが現状
ではないでしょうか。。

 

<聴導犬の申し込みやかかる費用など>

 

聴導犬を含む介助犬の育成にかかる
費用は寄付金や募金、賛助会費などで
まかなわれています。

 

そして、聴導犬のユーザーへの貸与に
ついては無償となっています。

 

ただし、聴導犬が自宅にやってきたとき
からかかる飼育費用(食事代、病院代など
すべて)はすべてユーザー
の負担となります。

 

一般的な飼い犬にかかる費用と同じで
聴導犬だからといって特にお金がかかる
わけではありませんが、健康な体を維持
しなくてはなりませんので、定期的な
健康診断や予防接種などは欠かせません。

 

また、公共の場に出入りすることも多い
ため、周りに迷惑にならないように
毛の手入れや臭い対策などは徹底して
行う必要もあります。

 

聴導犬申し込みの条件は、各協会によって
多少異なりますが、

*中程度~重度の聴覚障がいのある18歳以上の方

*聴導犬ユーザーになるための規定の訓練
を受けることができる方

*聴導犬との生活を望み、犬が必要なお世話
ができる方、または周囲の方に頼める方

などとなっています。

 

<まとめ>

 

耳の不自由な方は、パッと見では
その障害が分からないため、何か
起きたときに救助したり手を貸したり
ということがあまり行われません。

 

そのため、家庭内での生活では慣れて
自立できていたとしても、外出先では
不安なことも多いと思います。

 

特に近年は自然災害も多いですし、
どこにいてもどんな危険が起きるが
分からないですよね。。

 

そんな時に、逃げ遅れないためにも
聴導犬はとても重要な存在となります。

 

そして何より、聴導犬がいることで
安心して日常生活を送ることができ、
さらに、外出も積極的にできるように
なれればうれしいことですよね。

 

また、一般的なペットでも犬は人の
良きパートナーとなれる動物です。
一緒に暮らすことで喜びや幸せを与えて
くれる存在です。

 

そんな素敵なパートナーが尚且つ
耳の変わりをしてくれたらさらに
人生が楽しくなるのではないでしょうか。

 

耳の不自由な方が安心して暮らせる
社会を目指すためにも、みんなが聴導犬を
理解し、受け入れ、普及させていくことが
この日本でも大事なのではないでしょうか。

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