犬の心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)ステージ分類で見る症状や治療法!

犬の代表的な心臓疾患である
僧帽弁閉鎖不全症は、心臓の弁膜の
異常によって起こり、進行すると心不全
となり、死に至る怖い病気です。

 

小型犬の中~高齢で多く、また犬種に
よっても発症の多い種類などもいます。
プードル、チワワ、マルチーズ、
ポメラニアン、ダックス、ヨーキー、
キャバリア、ビーグルなど・・
人気犬種の多くが可能性が高いことになります。

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犬の僧帽弁閉鎖不全症は、
特別な検査をせずとも聴診によって心臓の
雑音を聞き取ることができるため、雑音が
出ている場合には、まず何らかの異常がある
ということになります。
(ただし、雑音が出ているからといって
必ず治療が必要な状態というわけではありません。)

 

そこから詳しい検査(心電図、レントゲン、
超音波、血圧、血液検査など)が行われ、
心臓病の診断、そして重症度を判定する
ことになり、その結果によって適切な
治療が行われるようになります。

 

大事なのは愛犬の心臓病が分かった時点で、
どのくらい進行しているのか?
体の状態はどうなっているのか?
どのような治療を行うべきなのか?

などをきちんど理解してその後の闘病に
備えることです。

 

そして犬の僧帽弁閉鎖不全症では、
診断、治療のガイドラインとして
4つのステージ分類に分けられ、重症度
とそれを元に適切な治療法の指針が示されています。

 

こちらでは、犬の僧帽弁閉鎖不全症の
ステージ分類とステージごとの体の状態、
治療などについてまとめてみましたので
参考にしてください。

犬の心臓病の症状!咳の原因や対処法(止めるには?)など!

 

<ステージ分類>

 

犬の僧帽弁閉鎖不全症では、
アメリカ獣医内科学会(ACVIM) の
獣医心臓病学専門医会が定めた
ガイドラインによるステージ分類があり、
これが日本でも最も有効な指針となっています。

<ACVIMステージ分類>

*構造的異常:
心臓弁の異常、心臓壁の肥厚や心房または
心室の拡大など

*血行動態:
血管、心臓など循環系を流れる血液の状態
(血圧・血流速度・方向・脈拍数など)

*心不全:
心臓のポンプとしての働きが低下して、
全身の臓器に必要な血液量を送ることが
できなくなった状態

*僧帽弁逆流:
左心室が収縮するたびに僧帽弁で
血液が逆向きに流れる状態

*心拡大:
心臓が大きくなっている状態
(心肥大は、心臓(心室)の壁が厚くなった
ことで厳密には心拡大とは異なる)

 

犬の僧帽弁閉鎖不全症の内科的治療
では、ある程度進行を抑制することは
できても、心臓自体を治すことはできない
ため、治療を行って症状の軽減ができた
としても、ステージが前のステージに
戻ることはありません。

 

根治、またはステージを前の状態に
戻すことができる可能性がある治療法は
外科手術のみです。

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<ステージで見る症状や治療法など>

 

【ステージ A】

症状:

ステージAは、現時点で心臓に器質的
異常(特定の病変)が認められない状態です。

心雑音もなく、何も症状はありません。

ですから何も問題がない、病気ではない
という言い方もできますが、将来的に
心臓病に進行するリスクが高い場合に分類
されます。
(もちろん心臓病にならないこともあります。)

 

将来的に心臓病に進行するリスクが高い犬
とは、僧帽弁閉鎖不全症の好発犬種で、

*キャバリアキングチャールズスパニエル
*トイプードル
*チワワ
*ポメラニアン
*マルチーズ
*ヨークシャーテリア
*シーズー
*ミニチュアダックス
*ミニチュアシュナウザー

などが挙げられます。

 

治療法:

特に治療は必要ないとされています。
運動制限、食事制限なども必要ありません。

 

【ステージ B 1】

症状:

心雑音や僧帽弁逆流が認められますが、
特に症状は出ていない状態です。

 

治療法:

ステージA同様、特に治療は必要ない
とされています。

ただし、進行していく可能性があるため、
定期的な検査が必要になります。
(3~6ヶ月に1回程度)

 

【ステージ B 2】

症状:

心雑音、僧帽弁逆流、心拡大などが
顕著に認められる状態です。

目に見える症状としては、疲れやすい、
運動を嫌う、激しい運動や興奮すると咳が
出る・・などが見られることもあります
が、見過ごしてしまうことも多い状態
と言えます。

 

治療法:

症状にもよりますが、投薬治療が検討
されます。
ステージB2の時点で心不全治療薬
(強心剤=ピモベンダンなど)の投与を
開始すると進行を抑制
することができると
いう報告があり、推奨する獣医師が多いです。

 

そして、このステージからの食事制限
(療法食)はできれば行っておくことが
推奨されます。
また、ある程度の運動制限も指示があります。

犬の心臓病用のフード!療法食の種類や価格などまとめ!

 

【ステージ C】

症状:

心雑音、僧帽弁逆流、心拡大や肥大などが
顕著に認められ、さらに心不全の症状が
出ている状態です。

運動したり動いたりするたびに咳が
出たり、呼吸困難が見られる。
また、うっ血性心不全による肺水腫など。

 

治療法:

投薬=ACE阻害薬や利尿剤、強心剤など。
(基本的に薬は一生飲み続けとなります)

食事制限=必要(体重管理やナトリウム制限
のため療法食が推奨されます。
ただし、食欲不振がある場合には検討)

運動制限=必要(散歩は排泄させるだけの
短時間、散歩での排泄の必要がない場合
には散歩は控える、運動は禁忌など)

急性の場合には、入院治療が必要になる
こともあります。

 

【ステージ D】

症状:

心不全の症状が進行、薬剤投与の効果が
見られない、ステージCの治療では
対処できない状態になっています。

動かなくても常に症状(咳や呼吸困難、
チアノーゼなど)が見られるようになって
苦しそうな状況が継続します。

また、体重減少や食欲不振、明らかな
体力低下(弱ってくる)が見られます。

 

ある意味、いつパタンと亡くなっても
おかしくない状況と言えます。

 

治療法:

投薬=基本的にはステージCと同じ治療に
なりますが、症状に応じて薬の種類や量の
増減が必要になります。(特に利尿剤が重要)

食事制限=療法食が推奨されますが、
食欲や状態によって検討されます。

運動制限絶対安静が必要になります。
(場合によってはケージレストが必要)

また肺水腫や呼吸の状態によっては
自宅での酸素室の準備も検討する必要があります。

急性の場合や飲み薬でのコントロールが
できない場合、また酸素吸入が必要な場合
には入院しての治療が必要になります。
(薬剤は注射で入れた方が効果が出るのが早いです)

 

<まとめ>

 

前述した好発犬種では、先天性の
心臓病がある場合、生後3~4ヶ月でも
心雑音が認められます。

 

ただ、その心雑音が必ずしも心臓病で
あるとは限りません。(無害性心雑音)

 

ですが、後発犬種に挙げられている犬種の
場合はリスクは高いですので早めに詳しく
検査をすることをオススメします。
(できれば循環器専門の動物病院)

 

また、僧帽弁不全症の適切な治療を行う
ためには、ステージ診断をする必要があり、
そのためには、

*レントゲン
*心電図
*超音波
*血圧
*血液検査

などの検査を行う必要があります。

 

そして、もし外科手術を検討するので
あれば、【ステージC】で決断するのが
一番望ましいです。
ステージDになってしまうと手術のリスク
が高くなります。

犬の心臓病の手術!リスクや成功率と予後や費用などまとめ!

 

お薬の服用で症状が抑えられているうちは
まだいいですが、必ず進行する病気です。

 

少しでも進行を遅らせ、症状が抑えられる
ように、お薬や食事制限はもちろん、
太らせないように、過度な運動を控える
ように・・などなど注意、また定期的な
検診を必ず受けるようにしてくださいね。

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