犬の飼育について

犬の多頭飼育崩壊の原因や対策!ブリーダーや飼い主の問題とは?

多頭飼育崩壊=アニマルホーディング

近年増加傾向にあるペットの飼育
問題であり、また社会問題の一つとも
言えます。

 

ペット(犬や猫、ウサギなどさまざま)
を複数飼育、適切な飼育を怠ったため、
繁殖してしまい、過剰に増えすぎて
世話しきれなくなり、飼育放棄とも
言える状態に陥ってしまうことです。

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時折、ニュースなどでも報道されて
いますが、実際は各地でもっと頻繁に
起こっています。

 

ほとんどの場合、NPOや動物愛護団体
などが介入して明るみになることが多い
ですが、そこに至るまでには崩壊を迎えて
からすでに長い月日が経っています。

 

つまり、その期間、そこで暮らす犬や猫は
想像を絶する不衛生な環境の中、適切な食事
も与えられず、衰弱、病気、餓死、また共食い
などというまさに生き地獄の生活を強いられているのです。

 

日本ではどちらかというと猫の多頭飼育崩壊
の方が多いですね。
これには、猫の方が鳴き声なども小さく、
近所に異変が分かりにくいことや、繁殖力
が犬よりも高いことでネズミ算式に増えて
いくためです。

また、野良猫なども多く、安易に飼いやすい
という原因もあると思われます。

猫の多頭飼育崩壊!原因は驚異の繁殖力と兄弟、親子の近親交配!

しかし、犬の多頭飼育崩壊も確実に増えて
きており、それにはさまざまな原因が
あり、対策もそれぞれ必要になります。

 

多頭飼育崩壊の根本原因は、当然ですが
飼い主の問題であり、悪いのは飼い主です。

 

ただ、周りの人間がそのような事態を
招いてしまうに至る飼い主の心情や経緯を
知ること、関心を持つこと、で少しでも
事態の悪化を防ぐことができる場合もあります。

 

こちらでは犬の多頭飼育崩壊の原因や
対策などをまとめてみましたので参考に
してください。

 

<犬の多頭飼育崩壊のケース>

 

犬の多頭飼育崩壊のケースは主に、

*犬のブリーダーによるもの

*アニマルホーダーによるもの

に分かれます。

 

【ブリーダーの多頭飼育崩壊の原因】

 

犬のブリーダーは純血種の犬を交配、出産
させ、繁殖した犬を流通させる人たちの
ことを言います。

 

しかし、そのブリーダーも色々です。

*プロのブリーダー

*悪質ブリーダー

*素人ブリーダー

 

『プロのブリーダー』

本来ブリーダーとは、その犬種の
スタンダード(犬種標準、理想像)を
作り出すため、より標準に近い犬を
作出することを目指し、血筋などから
交配の組み合わせを考えながら繁殖を
行う人たち、いわゆるプロです。

 

そして、よりスタンダードに近い犬が
生まれたら、その犬はさらに良い犬を
作出するため繁殖用とされたり、また
ドッグショーなどに出陳したりします。

 

それらに当てはまらない犬が一般に
ペット用として流通するようになりますが
プロのブリーダーはスタンダードだけ
ではなく、ペット用としても飼育しやすい
犬を作出するための交配をしています。
(性格のキツイ犬や先天性疾患のある犬
は繁殖には使わない。)

 

このようなブリーダーは、ブリーダーと
してのプロ意識をしっかりと持って勉強
していますし、犬種の流行に惑わされる
ことなく、自分の惚れ込んだ犬種の繁殖を
続けています。

 

また、ペット用として譲る子犬も市場
のようなところに回すことはしませんし、
過剰な繁殖を行うことはなく、多頭飼育崩壊
に陥るようなことはまずありません。
ただし、このようなブリーダーはほんの
一握りです。

 

『悪質ブリーダー』

そして、パピーミル(子犬工場)
さまざまな純血種を繁殖させている
悪質ブリーダーが問題になっていますが
これはいわゆる金儲けのためだけに
流行の犬種をただただ交配させて繁殖し
それを市場で売りさばくというものです。

 

純血種の繁殖に関する専門の知識も持っていません。

 

一般のペットショップで売られている
子犬の多くがこの手のパピーミルで
繁殖された子犬たちです。

 

パピーミルで生まれた子犬の多くは
その犬種のスタンダードから大きく
外れた犬も多く、また先天性の疾患を
持った子も非常に多いです。
そして何らかの感染症にかかっている子犬
ばかりです。

 

このような悪質ブリーダーのところは
すでに飼育状態が健全ではなく、多頭飼育
崩壊と同じことになっているのですが、
そのブリーダー(責任者)がそれを認めて
おらず、閉鎖された空間でそれが行われて
いるため、その現状が浮き彫りになって
こないことが多いです。

 

また、その状態が普通であり、稼げて
いれば問題ない・・それが動物虐待で
あり、多頭飼育崩壊とは全く思っていない
人種たちです。


出展:https://ameblo.jp/kiwamikobo/

 

『素人ブリーダー』

元は犬好きであり、たくさんの犬に
囲まれて暮らしたいとか、ブリーダー
に憧れを抱いてそれを目指したり、
犬たちに囲まれてそれが尚且つ稼ぎに
なるのであれば一石二鳥といった考え
で繁殖を始める人たちです。

 

実はこのタイプが一番、多頭飼育崩壊を
起こしやすいのです。

 

ある程度、勉強しながら始めるの
ですが、そもそも生き物を増やすということ、
繁殖をするということの難しさや将来的
な見通しが甘いため、頭数ばかり増えて
飼いきれなくなるパターンがとても多いです。

 

特に素人の場合、ブリーダーの口車に
乗せられ、繁殖用の犬を高い価格で購入
させられたりで頭数を増やし、いざ子犬
が生まれても売れなかったりでどんどん
頭数ばかり増えていきます。

 

また、犬種にもよりますが、小型犬や
短頭種などは難産も多く、帝王切開と
なったりでお産をさせるのも費用が
かかります。

 

それら高額な費用がかかっても生まれる
子犬は1~2頭ということもあり、また死産と
言うこともあり、経費がペイできないことも多いのです。

 

そんなこともあり、少しずつ崩壊して
いくパターンです。

 

そして犬の繁殖を目的にしているわけです
から、当然犬たちに不妊手術を施していません。

 

お金も手も回らなくなり、管理が怠り、
どうしようと思っているうちに計画繁殖では
ない交配が起き、どんどん子犬が生まれて
いきます。

 

これら、ブリーダーたちもさまざまですが、
あくまでもブリーダーは多頭飼育をする
ことに目的があり、その上で頭数を増やし、
それが上手く回らず結果、多頭飼育崩壊と
なります。

 

いわゆる自業自得であり、犬に子供を
産ませて稼ごうなんて甘い考えであり、
ブリーダーなんてそんな簡単に稼げる
ものではないということです。

 

それでもまだ自分のところで多頭飼育崩壊を
起こすのであれば言い方を変えればまだ
救いようがありますし、100歩譲って人として
犬好きとして最低限の心は少し残っていると
私は思います。

 

不要になった犬を「引き取り屋」と呼ばれる
業者に引き渡す輩もいますので。

ペットビジネスの闇!空前の猫ブームの裏ではびこる引き取り屋!

 

【アニマルホーダーによるもの】

アニマルホーダーとは、多頭飼育崩壊
(アニマルホーディング)を起こす人たち
のことを言います。

 

簡単に言うと、
飼育不可能な頭数の犬(や他の動物)を
飼い、すでに適切な飼育ができない状況
に陥っているのに手放すことができない
人のことです。

 

適切な飼育という点では、人によって
飼育法の違いや犬に対する考え方の違い
もあります。特に犬は番犬、外飼いという
昔のイメージと家族の一員として室内飼育
で・・という現代のイメージの違いもあり
ますので、悪気がないけど知識不足というか
あまり良い飼育をされていないなと思う
飼い主さんもいます。

 

ただ、それと多頭飼育崩壊は全く異なる
ものであり、アニマルホーダーの一般的な
定義として、

*必要最低限の衛生環境(飼育スペース)、
健康を維持するための食事(栄養)、病気
の治療などが行われない。

*その飼育状況によって犬(動物)や
人間(飼い主)に問題が生じていることを
認識できない。

*その状況がどんどん悪化していくにも
関わらず、犬を手放そうとすることなく
飼育を続ける。

*その状況に問題があることを指摘
されてもそれを否認、それが異常だと
いうことを認めない。

などの特徴が挙げられています。

 

そしていわゆるアニマルホーダーは
精神的疾患ともされています。
そのため、非常に厄介なのです。

アニマルホーダーは病気?その心理や特徴とは?

その状況がおかしいと自分で認識できれば
他に何らかのSOSを出すこともできれば
誰かに相談することもできます。
しかし、それがおかしいことと認識できて
いなければ当然、そのままの状況が続き、
さらに悪化していきます。

また、周りの助言にも耳を貸しません。

 

そして、アニマルホーダーは犬に不妊手術
も行わないため、犬たちは勝手に繁殖して
いき、どんどん頭数が増えていくのです。

 

猫では、野良猫など外猫を次から次ぎへと
保護してなどがありますが、野良犬という
のは日本ではあまりいないため、ほとんど
の場合、何らかの事情で飼い主のいない犬を
引き取り増えていくとか、勝手に繁殖して
増えていくかです。

 

また、日本では少ないですが、海外などでは
善意から引き取り手のない犬などを保護する
ボランティアなどの活動をしている人たち
の多頭飼育崩壊も多いです。

 

引き取らなければ殺処分されてしまうという
状況で保護犬を引き取り、しかし新たな飼い主
はなかなか見つからず、保護犬の引き取り依頼
ばかりどんどん来て、預かっているうちに
増えていき、崩壊していくパターンです。
なんともやり切れないですね。。

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<多頭飼育崩壊を防ぐための対策>

 

これはパターンによって色々です。

ブリーダーを目指す場合

そもそもブリーダーは稼ぐために行う
職業ではありません。

 

プロのブリーダーでもそれだけで生計を立てて
いるのはほんのひと握りであり、ほとんどの
場合、本職を別に持っていて犬の繁殖は
あくまでも贅沢な趣味の一つと言う認識です。

 

そのため、犬の繁殖にかかる費用などは
本職で稼いだお金や余剰資金から回すのが
普通です。

 

ある程度になれば、繁殖犬たちにかかる費用
程度は子犬の販売によってペイできるように
なる場合もありますが、それ以上に稼げること
はほとんどありません。

 

ブリーダー兼ペットショップをしている
ところもあり、その場合は子犬も売れやすく
なりますし、業者を通さない分、利益は
取れます。しかし当然ですが全部売れるとは
限りません。

 

また、今は生体を販売するペットショップ
に対して、規制を厳しくする動きがあります
ので今後、子犬の販売などに稼ぐことが難しく
なると思われます。

 

ですから、どうしてもブリーダーをやりたい
場合、命を増やすと言うことの責任と重みを
しっかりと認識し、それなりの勉強をし、
さらに金銭的に余裕がある場合にのみ、その
資格があるのです。

 

金銭的余裕とは、飼育する頭数分の犬に
かかる飼育費用は当然のこと、さらに生まれた
子犬が売れ残った場合、それらの飼育費用、
またお産にかかる病院代などです。
前述しましたが、産前のレントゲンなどの
検査費用の他、帝王切開になった場合には
10万円程度の費用がかかります。

 

そして、犬の寿命は犬種にもよりますが
15年前後です。高齢になると病気もします。
全ての犬たちを最後まで責任を持ってお世話
するのにかかる費用は繁殖で稼げる金額ではありません。

 

言い方は悪いですがそれができるのは
お金持ちです。

ある意味、素人ブリーダーは金持ちの究極の
道楽とも言えるのです。

 

それらのことが分かっていれば、安易に
ブリーダーをやってみようとは思わないはずです。

 

ですから、もしお知り合いや周りに
そのようなことを考えている人がいれば
ぜひ、これら現実の厳しさを伝えてあげて
安易に始めないようにお話をしてあげてください。

 

素人ブリーダーによる多頭飼育崩壊を
防ぐには、安易に始めないよう事前にストップ
をかけることです。

 

【悪質ブリーダーの場合】

パピーミルのような繁殖場で動物虐待も
いいところの繁殖を行う悪質ブリーダーに
ついては、規制を厳しくして取り締まるしか
ありません。

 

また、パピーミルで生まれた子犬が叩き売り
のような感じで流通する過程での卸市場の
ような施設を失くす必要もあります。

 

日本のペットに対する法律はまだまだ
甘いですし、動物愛護に対する考え方自体が
海外などとは比べ物にならないほど遅れています。
日本は紛れもなくペット後進国なのです。

 

動物愛護法などペットに関する法律の改正
については、各団体などが署名活動なども行い
訴えていますが行政の対応は非常に遅いですね。

 

悪質ブリーダーなどは、取り締まること
も大事ですがそれ以前にそのような行為を
安易に行うことができないように規制する
ことが大事なのです。
そうすれば、繁殖のためだけに最悪の衛生環境
の中、生かされる犬たちはいなくなるのです。

 

【アニマルホーダーの場合】

多頭飼育崩壊を防ぐため、一定の頭数以上の
飼育に関しては届出義務化にしよう愛護団体
などからの要望が高まっており、各地域の
保健所など自治体などで、制度化している
ところもあります。
また、制度化を前向きに検討しているところ
が多くなっています。

 

これが徹底され、守れない場合には
厳しい罰則、また届出があったとしてもそこ
で適正に飼育が行われているかを定期的に
訪問指導、適正ではないと判断され指導にも
従わない場合には強制的に犬を手放させ、
引き取るという制度がしっかり確立されれば
多頭飼育崩壊はある程度防げます。

 

しかし、実際、引き取った犬の行き場や
新たな飼い主探し、それまでのお世話、飼育費用
などなど課題は山積みなのが現状です。

 

でも少しずつでも前に進んでいますので
全国的にこの動きを進めて、各団体や自治体
が協力し合って何とか厳しく取り締まって
行くことが大事です。

 

また、アニマルホーダーは心の問題もあるため、
そちらのケアも必要になってくる場合もあります
が、まずは崩壊する前に多頭飼育を行わせない
ことが大事です。

 

なかなか今の社会の中では難しいかも
しれませんが、近所さんやお知り合いなどで
犬の飼育に違和感を感じたり、どんどん
頭数が増えている、適正な飼育が行われてない
など感じた場合には早めに保健所などに相談
することも大事です。

 

騒音や悪臭など問題が出てからではなく、
その前に何らかの手を打つことで最悪の
状況になる前に救うことができるかもしれません。

 

また、今は高齢の飼い主さんが亡くなり、
取り残された複数の犬たちの問題なども
多くなってきています。
高齢の方の多頭飼育が増えていて、この場合
亡くなる以前にすでに崩壊していることが
ほとんどです。

 

高齢になってくると病気などで入院ということ
もありますし、一人暮らしの場合はその間に
犬たちの面倒を見てあげることもできなくなります。

ひどい場合はそのまま放置されている場合も
あります。

 

そのような時に相談でき、状況的に見ても
少しずつ、犬を手放すようように助言
したり、実際にその手助けをしてあげられる
ような制度作りも必要です。

 

それに対しても近隣の目というのはとても
大事になってきます。
犬の場合には吠え声などで飼育されている
家庭は分かりやすいので、そのご家庭が
ご高齢の一人暮らしなどの場合には少し気にして
あげていてほしいと思います。

 

そして少しでも異変を感じたら早めに
保健所などに伝えてみてください。
後は行政がどこまで介入できるかの問題ですが
そこは頑張ってもらうしかないですね。

 youtube 小さな命を守る会

ケースはさまざまですが犬の多頭飼育崩壊を
防ぐためには一刻も早い制度化や法改正、
そして近隣の方、周りの人間たちの関心と行動が
大事になってきます。

 

不幸な犬たちを増やさないために一人一人が
できることから取り組んでいくといいですね。

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