フィラリアについて

犬のフィラリアの症状!初期~末期の体の状態と咳や嘔吐など!

犬が感染する代表的な病気の一つが
『フィラリア(犬糸状虫症)』です。

 

予防は簡単ですが治療が難しく、
特徴的な症状を伴い、放置すれば命に
関わる重大疾患です。

 

予防率は高くなってきていますので
フィラリア感染犬は年々減ってきている
とも言われていますが、地域によっては
まだ知識不足からか?予防をしていない
場合も多く、50%以上の犬が感染している
ところなどもあります。

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フィラリアに感染しても初期では
症状は見られないですが、予防をしない
まま、何度も夏を過ごし、蚊に刺される
ことでフィラリアの寄生数が増えていき、
それに伴い、体に与えるダメージが大きく
なっていくとさまざまな症状が現れてきます。

 

こちらでは、犬のフィラリア症の
症状(初期~末期)や体の状態やダメージ
などについてまとめてみましたので参考にしてください。

 

<フィラリア感染の初期~>

 

フィラリアの感染幼虫を持った蚊に
刺されることで犬の体内に成長過程に
あるフィラリアの幼虫が入っていき、
皮膚や筋肉で脱皮を繰り返し成長します。
(この段階で特に症状は出ません。)

 

そこから最終寄生場所である肺動脈や
心臓に辿り着き、成虫になりますが
蚊に刺されてからそこまでおおよそ半年はかかります。

 

ただし、成虫となったからと言って
特に症状はありませんがこの時点で
フィラリア感染の初期と言えます。
(寄生数にもよりますが最初は1~2匹程度です。)

 

寄生虫というのは、宿主が死んでしまうと
自分も生きていられないため、基本的には
宿主にあまり負担をかけないようにうまく
寄生して共存していくという性質を持っています。

 

そのため、寄生したからと言って極端に
宿主を弱らせるような悪さはしません。

 

しかし、年々寄生数が増えていくと
心臓や肺動脈への負担が増えていき、また
長年の寄生により、心臓は肺の血管は傷つ
いてきます。

 

そうしてはじめてさまざまな症状が
現れるようになります。
(寄生してから数年後)

 

ですから、何らかの症状が見られる
ようになった時点ですでに重症という
ことになります。

 

『体の状態や症状』

いわゆる初期では無症状です。

感染から数年かけて心臓や肺動脈が
じわじわと傷つけられて正常な機能が
損なわれてきます。

 

心臓は全身の血管に血液を送るポンプ
の役割をしています。


出展:https://www.sjm.co.jp/

上側にある右心房、左心房は血液が
入ってくる場所で、下側に右心室、
左心室は、血液を送り出す働きをしています。

 

全身を循環して老廃物を回収し、
酸素が少なくなった血液は静脈を通って
右心房に入り、右心室から肺動脈を通り
肺に送り出され、そこで酸素を受け取ります。

 

酸素をたっぷり含んだ血液はまた心臓の
左心房から左心室へ流入し、ここから
ポンプ作用で動脈へ送り出されて体中を
循環しています。

 

心臓が正常に機能して血液を送り出すため
には、左右の心房と心室が協調しながら
収縮することが重要で、これらのどこか
一ヶ所にでも不具合が生じれば心臓の働きが
悪くなってきます。

 

そしてフィラリアの成虫は肺動脈に寄生
し、その後、ポンプ機能の障害によって
右心室圧と肺動脈圧の差が少なくなって
くると右心室にも入り込んできます。

 

フィラリア予防を行わないと毎年寄生数
は増えていき、数十匹から100匹近くの
フィラリア成虫が寄生します。


出展:http://iris-vc.jp/

平均で20cmほど(大きなものだと30cm)
の成虫がそれほどの数、心室や肺動脈に
寄生すると当然のことながら、血流は
妨げられ、また血管の内部は損傷し、
血液を送り出す機能が働かなくなってきます。

 

そうすると、肺への血液が流れにくくなり、
肺動脈内の圧力が高くなります。
そして肺動脈に血液が流れにくくなると、
そこに血液を送り込んでいる右心室は、
心筋を肥大させて頑張って血液を送り出す
ようになっていきます。(右心室肥大)

 

このように負荷のかかった状態が続くと、
心筋の収縮力はどんどん低下していき、
右心室は拡がったまま元に戻らなくなります。
また、右心室と肺動脈の弁(肺動脈弁)の
開閉がスムーズに行かなくなります。

これによって、右心室への血液の逆流や
全身の血液の循環不全が起こります。

 

そして、さまざまな症状が現れてきます。

*動悸
*息切れ
*疲れやすい
*呼吸が苦しそう

などから、一番分かりやすい特徴的な
症状としては、

*咳

ですね。

最初は軽い咳から始まり、悪化していくと
腹の奥底から何かを吐き出すような感じで
嘔吐に間違われることもあります。
(実際、痰などを吐き出すこともあります。)

 

この咳が出るときには、肺水腫を起こしている
状態です。
心臓のポンプ機能が弱まると心臓内での
血流が滞り、行き場を失った水分(血液の
液体成分)が肺に染み出して溜まっていきます。

 

この水を吐き出そうとして咳や痰が出る
ようになるのです。
肺の中に水が溜まるとうまく呼吸ができなく
なるため、非常に苦しい状態です。
(分かりやすく言うと水に溺れた状態です)

 youtube sachimin120

これらの症状は進行度によっても
程度は変わりますが、症状が出始めて
比較的早い段階で治療ができればお薬に
よってコントロールが可能です。

 

心臓の負担を楽にしたり、利尿剤で
肺の水を抜いたりなど、複数の薬剤を
組み合わせ、症状の軽減を目指します。
(ダメージを受けた心臓の機能自体を
元に戻すことはできませんが、お薬に
よって補助してあげることで楽になります)

 

それと共に、フィラリアの駆除をどうするか
ということが検討されます。

犬のフィラリア症の治療!方法や期間、費用や予後について!

しかし、症状が出始めてからもしばらく
放置していた場合などは、さらに悪化して
いき、心臓や肺だけでなくさまざまな臓器
にダメージを与えていき、いわゆる末期
言われる状態になります。

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<フィラリア末期の症状や体の状態>

 

フィラリアの症状が悪化していくと、
心臓や肺はもちろん、肝臓や腎臓の機能
も低下していき、腹水が溜まってきます。

 

通常、腹水は健康な体でも腸の動きを
スムーズにするため、少量は貯留し、
腹膜や血管で吸収されてバランスを保っています。

 

しかし、全身の循環障害から肝臓や腎臓
が悪くなると、血液が各臓器に入りにくく
なり、滞った血液の液体成分が沁み出て
腹水が過剰に溜まっていきます。

 

また血流障害により、お腹の中の血管内圧
も高くなるため、血管から水が沁み出る
ことによっても腹水は溜まっていきます。

 

つまり、末期では肺水腫(胸水)だけで
なく、腹水も溜まった状態です。

 

フィラリア末期になると食欲もなくなる
ため痩せてくることが多いのですがお腹
だけポッコリと膨らんでいるのが外見上
も分かってきます。

 

腹水が多くなってくると内臓は圧迫され、
苦しくて食事が取れなくなったり、
吐き気が出たりなど、さまざまな症状
が起こります。

 

さらに、腹水が溜まると横隔膜(肺との
境界)を押し上げ、肺を圧迫するため
さらに呼吸は苦しくなります。

 

これによって、呼吸困難から呼吸不全
なり最終的に亡くなってしまうことが
ほとんどです。

 

末期と診断されても腹水を抜く処置を
したり薬剤の投与によって、症状の改善や、
呼吸を楽にしてあげることもある程度は
可能ですが、いずれはコントロールできなくなります。

 

また、肺水腫がある時点でいつ急性の
呼吸不全が起きてもおかしくありませんし、
寄生しているフィラリアの挙動によって
も急性の心不全が起こる可能性は常に
抱えています。

 

お薬が効いて少し楽そうになったな~
と思っていても突然急変することもあります。

 

そのため、フィラリアは急死(突然死)
することも多いとされる病気なのです。

 

基本的にフィラリアの末期となると
そこからフィラリアの駆除などの積極的
な治療は行われません。
すでにそれに耐えうる全身状態ではない
ため、少しでも呼吸を楽にして生活させて
あげられるような治療が施されます。

 

状態にもよりますが、治療の効果があれば
1~2ヶ月程度の延命は可能な場合もあり
ますが、数日から数週程度で亡くなって
しまうことも多いです。

 

なるべく安静に穏やかに過ごさせ、
呼吸を楽にしてあげることがとても重要です。

 

何度も言いますが、フィラリアの症状
(特に肺水腫や腹水)はとても苦しいものです。

 

どうせ治らないのだから・・ではなく、
最後の最期まで少しでも苦しみを少なく
してあげられるよう最善の治療をしてあげてください。

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