骨や関節の病気

犬の股関節脱臼の整復(固定)手術の方法や費用と術後経過など!

犬は生まれつきの股関節形成不全
などから股関節脱臼を起こしてしまう
ことがあります。

 

完全脱臼、または亜脱臼のことも
ありますがいずれにしろ痛みと共に
歩行に不具合が出るため分かりやすい
疾患です。

 

そして整形外科疾患のため、根本的
治療は外科的な処置が必要になります。

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状態にもよりますが、最初に行われる
のは、一般的には手術ではない股関節
の整復(非観血的方法)です(脱臼を整復後
テーピングや包帯で2~3週間固定)が
この場合、固定を外すとその後、再脱臼
を起こすことも多いです。

 

その場合には、外科手術になります。
股関節脱臼の外科手術において最も
行われることの多い手術法は大腿骨頭
切除術ですが、状態によっては骨折用
の器材を使っての整復・固定となります。

大腿骨頭切除についてはこちら↓
犬の股関節脱臼の骨頭切除!費用や手術後の経過について!

 

こちらでは犬の股関節脱臼の手術
(整復・固定)の方法や術後の状態、
費用などについてまとめてみましたので
参考にしてください。

 

<犬の股関節脱臼の手術(整復・固定)法>

 

犬の股関節脱臼の手術は、まずは
外れてしまった大腿骨頭を骨盤の
定位置(寛骨臼)に戻し(整復)、その状態
を維持(外れないように)するために固定
する必要があります。

 

この手術(固定)法として主に行われるのが

*人工靭帯(トグルピン)を用いた固定法

*ピンニング(ピンを使った固定法)

*創外固定器(皮膚の外から固定)

*人工関節置換術

です。

 

『人工靭帯を用いた固定法』

人工靭帯(非吸収性縫合糸)を装着した
トグルピンを使って骨盤と大腿骨をつなぎ
止め、靭帯の固定と再建を行う手術法です。


出展:http://kyotochuoah.com/

*術後経過について

関節の機能が正常に近い状態と
なるため、骨頭切除よりもリハビリ
の期間が短くてすむ手術法です。
手術時間は40~50分程度

 

ただし、術後早期に人工靭帯が切れたり
緩んだりして再脱臼を起こす可能性
もあるため、術後の安静(ケージレスト)、
また1~2ヶ月は運動制限が必要になります。

 

関節包が再建されるまで(4~6週程度)
再脱臼がなければ予後は比較的良好です。

 

『ピンニング』

デビタピン法(骨盤に刺したピンで固定)
経股関節ピン法(ピンで股関節に留める)
など、色々な方法があります。


出展:http://warabee.jp/doubutu/


出展:http://www.nansei-v.com/

*術後の経過について

傷口も小さく済み、手術時間も短時間
(20~30分)で、術後の回復が早い手術法
ですが基本的に1~2ヶ月の安静が必要です。

 

ピンによる固定の場合、通常は1~2ヶ月
程度で抜ピンを行います。(全身麻酔)
抜ピン後、再脱臼を起こしてしまう
可能性もわずかにあり、その場合には
骨頭切除となることが多いです。

 

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『創外固定器』

骨にピンを刺入し、皮膚の外側でピン同士
を固定する方法です。

皮膚の外にピンなどの固定具が
露出するため痛々しく見えますが
手術によるダメージや副作用を少なく
でき、また股関節の安定までに時間も
短くてすむ方法です。


出展:http://fujisawajuido.blogspot.jp/

*術後の経過について

装着期間の股関節の安定性が非常に
良いため、翌日からの歩行も可能で
10日程度で通常通りの歩行ができる
までに回復します。

 

その後、状態を見ながら、通常は
2~3週間で固定具を外します。

 

固定具の装着から早期で歩行が可能な
ため、筋萎縮などがなく、その後の
リハビリの必要もほとんどなく、また
予後も良好(再脱臼の可能性が低い)な
手術法です。

 

ただし、患部の感染予防のための
無菌手術、抗生物質の投与、またワンちゃん
が噛んだり舐めたりしないよう
徹底した管理
が必要
になります。

『人工関節置換術』

悪くなった関節部分の骨を切除し、
金属やポリエチレンでできた人工関節
に置き換える治療法です。

 

特に大型犬の股関節形成不全による
股関節脱臼の治療には有効とされ、また
他の手術法で治療が難しい場合などにも
薦められることがあります。

 

ただし、人工関節の適応かどうかの
検査にCTなども必要になり、綿密な
鑑別が必要になり、簡単に受けられる手術
ではありません。

 

また、この手術自体を行える病院は
非常に少なく限られています。
(今後少しずつ増えていくと思われますが)


出展:http://www.yamaguchi-pc.com/

*術後の経過について

人工関節置換術が有効と判断された
場合の術後経過は良好なことも多く、
2~3日で歩行が可能になることもあります
が、合併症(緩み、骨折、感染症、脱臼など)
の可能性が10%程度あるとされています。
(合併症の際には再手術)

犬の股関節形成不全にサプリメントの効果は?オススメなど!

 

<手術費用とまとめ>

 

病院によっても選択される手術法は
異なりますし、方法自体もオリジナル
でいくつか組み合わせて行う場合も
あります。

 

また、股関節の状態にもよりますし、
そのワンちゃんの犬種、性格、運動量
なども考慮に入れて、術後の管理や経過
などを見据えて選択する必要があります。

 

手術費用については、一概には言えません
が、5万円~20万円程度が相場となります。
(人工関節置換術は別途)

 

また、その後も抜ピンや固定具取り外しなど
が必要な場合には、全身麻酔となりますし、
手術後にも複数回のレントゲンなどの検査
や通院が必要になります。

 

そのため、完治と呼べるまでの状態になる
までの治療自体が数ヶ月に及ぶため、その
期間の治療費用も含めると20万円~40万円
程度は必要になると思われます。

 

そして人工関節置換術の場合、手術自体が
50万~と高額で、術前検査やその後の
費用なども含めると100万前後は必要
なります。(犬の大きさによる)

 

治療費用もそうですが、ワンちゃんの
年齢やその後の生活について良く考慮した
上で最善の治療を受けられるといいですね。

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