骨や関節の病気

犬の股関節脱臼の予防!室内環境や運動制限など注意すること!

犬の股関節脱臼は事故や落下などに
よる後天的な原因以外ではほとんどの
場合、元の股関節の造りに問題がある
ために起こります。

 

いわゆる先天性、生まれつきの
股関節形成不全によるものです。
特に大型、超大型犬で多い関節疾患
です。

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股関節形成不全は若年齢で何らかの
症状(歩き方の異常、歩きたがらない、
階段を上らない、運動を嫌うなど)が
見られることが多いです。

 

早いと生後3ヶ月程度で異変が見られ
はじめることもありますが、多くは
成長過程にある生後半年~1年未満です。

 

そして症状が進行していくと
関節炎を起こし、痛みによって足を
付けなくなったり、歩けなくなったり、
股関節脱臼を起こしてしまったりという
ことが起こります。

 

ですから、股関節形成不全が疑わしい
症状(歩き方、行動など)がある場合、
また股関節形成不全と診断された場合
には、進行を防ぐための対策が必要になります。

 

また何も症状が見られなくても好発犬種
に該当する場合などは、念のため注意
が必要で、同じく対策を行っておくべきです。

後発犬種:
・ゴールデンレトリバー
・ラブラドールレトリバー
・ジャーマンシェパード
・セントバーナード
・バーニーズマウンテンドッグ
・ニューファンドランド
・アイリッッシュセッター
・チャウチャウ
・ボクサー
・サモエド
・秋田犬

などです。

 

中型犬では、

・ウエルッシュコーギー
・ビーグル

など。

 

また小型犬では、

・トイプードル
・パピヨン
・チワワ
・ヨークシャテリア

など、膝蓋骨脱臼(パテラ)の好発犬種で
良く見られますが、ただ小型犬の場合は、
体重が軽く股関節への負担がさほどかから
ないため、重度の症状に進行することは
あまりありません。(これら小型犬で歩行
異常が見られる場合、どちらかというと
膝蓋骨脱臼によるものが多いです。)

犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)の原因と症状,グレードや治療法など!

ただし、股関節形成不全がある場合、
ちょっとしたキッカケで股関節脱臼
起こしてしまうこともあるため、注意が
必要になります。

 

こちらでは犬の股関節脱臼の予防に
ついて対策をまとめてみましたので
参考にしてください。

 

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<股関節脱臼予防のための対策>

 

股関節に問題を抱えている場合、
脱臼の予防もしくは進行抑制のための
対策として必要なことは大きく分けて

*食事(栄養)管理

*環境の改善(愛犬の手入れなど)

*行動制限

*運動療法

などです。

 

『食事管理』

特に大型犬では成長期のカルシウムと
カロリーの過剰摂取が問題となっています。
適切な栄養バランス(質の良いドッグフード)
の食事を適切な量、与えることが大事です。

 

大型犬の幼犬・子犬・成長期用の
総合栄養食で最低でも1kg/1,000円~
のものであればまずは安心です。


成犬期(大型犬の場合生後15ヶ月~)で
股関節形成不全がある場合は、
コンドロイチンやグルコサミンなどの
サプリメントを摂取することで関節の
強化、進行を抑制します。

また、すでに痛みや歩行異常が出ている
場合も効果的です。

犬の股関節形成不全にサプリメントの効果は?オススメなど!

 

そして、肥満は大敵です。
食事量は体重によって給餌量の目安が
ありますが日常の運動量や個体差に
よって必要量は変わりますので定期的
に体重チェックをしながら食事管理を
しましょう。

 

『環境の改善』

今は、室内全体がフローリングの
ご家庭が増えていますが、滑りやすい
フローリングというのは、基本的に犬の
飼育(生活)
には向いていません。

 

通常の歩行であればさほと問題は
ないですが、走ったり飛んだりと
いった行動ではクッション性がないため
足への衝撃、負担もかかりますし、
何より滑りやすいという問題があります。

 

これは股関節に問題のない子でも
そうで、椅子から飛び降りて床で
前足が滑って両前足骨折などという
ことも小型犬では非常に多いです。

 

ですから特に股関節に問題があるワン
ちゃんの場合は滑りやすく硬い床と
いうのは足腰への負担が倍増しますし、
股関節脱臼を起こすリスクが高まります。

 

そのため、ワンちゃんが普段遊んだり
くつろいだりしているメインの場所には
タイルカーペットなどある程度弾力性が
あって滑りにくいものを敷くなどの対策
が必要です。

また、家具など好んで高いところに
上がろうとする子などの場合には、
物理的に上がれないようにするか、
大きくジャンプをすることがないよう
途中に段差を配置するなどしましょう。

 

それと共に、足裏の毛(肉球からはみ出して
いる毛)は常に短く肉球にかからないように
カットしておくことで滑りにくくなります。

 

また、爪も同様です。
爪が伸びているとべた足になってしまい
しっかりとした歩行ができず、滑りやすく
なったり足腰に負担がかかります。
爪も常に短めに切っておくようにしましょう。

 

『行動(運動)制限』

すでに痛みなど症状が出ている場合
は、基本的に動きたがりませんが犬は我慢
強いため多少痛みがあっても遊びたがる
ことも多いです。

 

また、痛みに慣れてくるとその状態でも
動こうとしてしまいます。

 

しかし、それがさらに悪化を招きます
ので基本的に症状が出ているときは
安静が大事です。
(状態によっては抗炎症剤などの投与も)

 

また、特に症状が見られない場合でも
股関節形成不全のあるワンちゃんでは、

・高所への上り下り(ジャンプ)
・階段の上り下り
・二足立ち(後ろ足)
・走っている最中の急な方向転換

などは脱臼を起こすリスクが高まります
ので極力控えるようにしましょう。

 

少しくらいの段差やたまに階段程度
であればしょうがないですが日常的
な階段の上り下りは控えましょう。
(自宅が2階建ての場合など)

 

そして、飼い主さんに構ってほしいとき
など二足立ちになってつかまってくる
ことも良くありますが、なるべくその
ような状況を作らないようにし、犬がその
行動をしようとしたら座って犬と同じ目線に
なって構ってあげるなど配慮しましょう。

 

また、遊びも大事ですが、何かモノを
取ってくるときなど走って急に向きを
変えてこっちに戻ってこようとするとき
などは急激な遠心力が後ろ足にかかるため
負担が大きくなりますので注意しましょう。

 

『運動療法』

股関節形成不全があるからといって
全く運動させないことは筋力が衰え、
関節軟骨も弱くなってしまいます。

 

痛みや症状が出ているときには
運動制限は必要ですが、症状が出て
いない場合、また症状が治まっている時
には、散歩など通常の運動は行った方が
良いです。(飛んだり跳ねたりの激しい
運動はNG)

 

状態を見ながら散歩の時間は調節
していきますが、最初は5~10分程度
痛みがないようであれば少しずつ増やして
問題ありません。

 

痛みが出るようであればまた落ち着く
まで運動制限をして徐々にまた散歩を
始めて・・といった感じで様子をみながらです。

 

股関節の状態によって、どの程度の
歩行で痛みが出てくるのか?は個体差
がありますのでその子その子に合った
適切な運動量(散歩時間)を見極めて
いくことが大事です。

 

<まとめ>

 

股関節の状態にもよりますが、
上記の対策を行っても悪化する場合、
もしくは改善が見られない場合などは
薬剤やレーザーなどの内科療法
それでも状態が良くない場合には
外科療法(手術)が必要になることもあります。

 

ですから、症状が軽度のうち、また
症状が出現する前にしっかりと対策を
行うことが大事になります。

 

特に大型犬は子犬の頃からしっかりと
健診を受け、状態を把握、早めの対処が必要です。

 

また、股関節形成不全などの関節疾患は
明らかな異常が出ないと検査でも診断が
付きにくいことがあり、病院(獣医師)に
よっても得意なところとそうでないところ
があります。

 

ですから、不安な場合には
セカンドオピニオンを受けることも
必要だと思います。

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