骨や関節の病気

犬の椎間板ヘルニアにおける再生医療の方法や効果、費用など!

再生医療また細胞治療とも
言われる新しい治療法が動物医療
でも取り入れられるようになって
きました。

 

安全かつ有効とされる再生医療。
21世紀は再生医療の時代・・とまで
言われておりますが。。

 

そもそものスタートは山中教授が
見つけ出したips細胞ですよね。
そこから、急速に進歩を遂げてきている
注目の医療です。

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そして、動物医療の世界でも
再生医療は着実に浸透してきています。

 

特に犬の死因のトップに挙げられて
いる『がん』治療で取り入れられる
ことが増えてきている『免疫細胞療法』
も再生医療です。

 

その他、これまでは治療が困難だと
されてきたさまざまな病気に対しても
再生医療の効果が期待されています。

 

そして椎間板ヘルニアもその一つです。

グレード5で手術をしても歩ける
ようにならないような症例には、
再生医療を試みるケースも増えてきています。

 

こちらでは犬の椎間板ヘルニアの
再生医療の方法や効果、費用などに
ついてまとめてみましたので参考にしてください。

犬の椎間板ヘルニアのレーザー治療!効果や頻度、期間など!

 

<再生医療とその方法>

 

再生医療とは、動物(犬や猫)の体の
組織や臓器の基となる細胞(幹細胞)
採取し、それを体外で培養して増やし、
活性化させ、その細胞をまた身体に
戻すことによって、病気やケガの治療、
失われた機能を回復させる医療です。

 

分かりやすく言うと自分の病気は
自分の細胞で治す!そのために
細胞を元気に強くする手助けを
してくれる医療!とでも言った感じでしょうか。

 

幹細胞療法とも言われますが、
主に以下の2種類の治療法があります。

『骨髄幹細胞療法(MSC療法)』

犬や猫の骨髄液を1mlほど採取、その中
の幹細胞だけを専用の特殊な容器で培養、
細胞の数を増やしたものを点滴によって
投与、もしくは患部に直接注射します。

 

『脂肪幹細胞療法(ADSC療法)』

犬や猫の皮下の脂肪組織を1g採取
特殊な酵素液で分解して幹細胞を分離、
専用の容器で培養、細胞の数を増やした
ものを点滴によって投与、もしくは
患部に直接注射します。

 

*幹細胞の採取

骨髄液、脂肪幹細胞ともに採取は基本的
に全身麻酔下(短時間)、もしくは局所麻酔
で行われます。

骨髄液は四肢の骨から採取、脂肪幹細胞
は後ろ足の大腿部(太もも)からの採取
が一般的です。

採取にかかる時間は30分~程度です。
半日もしくは1泊程度の入院になります。

 

幹細胞の投与(移植)

培養には約2週間程かかり、培養が
終わってから1週間に1回ずつ3回に
分けて投与していきます。

点滴で投与の場合は、30分~1時間程度
患部に投与は注射となります。
(点滴による投与を行う病院が多いです。)

投与後には状態観察のため半日程度
(場合によっては1泊)の入院となります。

 

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<犬の椎間板ヘルニアにおける再生医療の効果>

 

動物の体には、ケガや病気から体を
守るため、自分自身で傷や病気を修復
する自己治癒能力が備わっています。

 

この自己修復を日常的に行っている
細胞が『幹細胞』です。

 

『幹細胞』は、あらゆる性質(異なる
種類)の細胞に変化(多分化)することが
できます。
また、炎症や損傷を起こした部位に
集まるという性質があります。


出展:http://hokkou-ac.jp/

これによって損傷した臓器や組織を
再生し、失われた機能を回復させる
ことができるとされています。

 

椎間板ヘルニアでは、手術によって
脊髄の圧迫を取り除くことで回復が
見られる場合も多いですが、すでに
脊髄の損傷が重度の場合、手術をしても
回復は難しくなります。(特にグレード5)

犬の椎間板ヘルニア!グレード分類別の症状や治療法について!

手術をしても改善しない・・
歩けない・・といった状態に再生医療
が適応となります。

 

このような脊髄損傷に対しては、
脊髄神経細胞を作り出すことのできる
幹細胞を投与することで、幹細胞が血管
へと分化し、損傷部位の血流を回復させ、
神経細胞の再生、脊髄全体の再形成を促す
ことにより、失われてしまった脊髄神経
の機能の回復効果を期待するものです。

youtube 犬の再生医療

youtube いしじま動物病院

もちろん、効果には個体差もあり、
ヘルニアの状態、脊髄の損傷程度、
時間経過によっても異なってきます。

 

ですから歩けるようになる子もいますが
すべてのワンちゃんで良好な結果が
得られるとは言えません。

 

実際、動物ではまだ再生医療の症例
データは少ないのが現状です。

 

しかし、再生医療が普及する前は神経の
再生は不可能とされ、治療が困難な場合、
一生歩けないまま・・というのが当たり前
でしたので、それからしてみれば可能性
が生まれただけでも今後に期待が高まる
治療だというのは間違いないです。

 

また、幹細胞は全身に作用するため、
ヘルニアの症状だけでなく、元気に
なったり、毛艶が良くなったり、
若返ったなどという効果もあります。

 

そして、自分の細胞を使うわけなので
基本的には副作用も少なく安全な治療
とされています。(稀に発熱が見られる
ため投与中、投与後には観察が必要です。)

 

ただ、細胞の採取の際に全身麻酔が
必要になるため、多少のリスクは
あります。
*近年は他犬(ドナー)由来の幹細胞を
投与する方法もあり、今後は麻酔が
かけられない犬の場合でも再生医療を
受けることができる環境が整ってくると思われます。

 

再生医療はまだ発展段階の治療ですが、
椎間板ヘルニアなどの神経疾患以外にも

*骨折(骨折癒合不全)

*内科疾患(腎不全・肝炎など)

*免疫疾患(多発性関節炎など)

*皮膚疾患(アトピーなど)

などなど多くの症例に適応とされて
いますので、治療の選択肢として
再生医療も一般的になってくるのでは
ないでしょうか。

犬の椎間板ヘルニアの手術!成功率や術後の経過、費用など!

 

<再生医療の費用>

 

再生医療の費用は病院によっても
異なりますが、椎間板ヘルニアの場合、
脂肪細胞や骨髄液の採取~培養~投与
(基本的には3回)で全部で、
200,000~300,000円程度が相場となります。

 

ただ、椎間板ヘルニアの場合は
それ以前にも手術やお薬などで
相応の金額がかかっていることが
ほとんどですので、全部含めると
かなりの高額医療費が必要になるという
ことになりますね。。

 

今はペット保険に入っておられる方も
多いと思いますが、再生医療に関しては
まだ新しい治療ということもあり、
保険適応となっていない場合もあります
ので良く確認しましょう。

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