骨や関節の病気

犬の椎間板ヘルニアの治療!ステロイドの効果や副作用など!

犬の神経疾患でも最も多いのが
椎間板ヘルニアです。

 

症状は、痛みや後ろ足のふらつきなど
の軽いものから、自力で立ち上がる
ことができなくなる重症のものなど
さまざまです。

 

治療法についてはグレード(進行度)
によって異なりますが、比較的軽度
(グレード1~2)の場合にはまずはお薬
による内科療法が選択されることがほとんどです。

スポンサーリンク


そして、犬の椎間板ヘルニアのお薬と
言えば、一番に名前の挙がるのが
『ステロイド』です。

 

ステロイドにもさまざまなタイプが
ありますが、椎間板ヘルニアの治療で
ステロイドと名の付く薬剤が使われない
ことはまずないと言えます。

 

ただ、ステロイドと言うと、副作用
などの問題から、悪名高い・・と
言うかかなりイメージの良くないお薬ですよね。

 

ですから、できれば飲ませたくない
と思われてしまうお薬ですし・・
大丈夫なの?と色々と心配になって
しまうことも多いと思います。

 

そこでこちらでは、犬の椎間板ヘルニア
のステロイド治療におけるお薬の作用や
効果、心配な副作用などについてまとめて
みましたので参考にしてください。

犬の椎間板ヘルニア!グレード分類別の症状や治療法について!

 

<犬の椎間板ヘルニアの内科(薬物)療法>

 

犬の椎間板ヘルニアで最も多く
使われるのが『ステロイド』です。

ステロイドと言えば

*免疫抑制作用

*抗炎症作用

で知られ、人ではアレルギーや喘息、
リウマチなどで良く使われるお薬です。

 

また、犬でもアレルギーやアトピー、
痒みを伴う皮膚疾患や外耳炎などで
使われることが多いです。

 

そして椎間板ヘルニアでは、
『抗炎症剤』の目的で使用されます。

 

椎間板ヘルニア発症に伴う
炎症や痛み、しびれ、浮腫などを
軽減する効果があります。

 

比較的軽い段階であればステロイド
の投与だけで劇的な改善が見られること
も少なくないです。

犬の椎間板ヘルニアのレーザー治療!効果や頻度、期間など!

 

犬の椎間板ヘルニアに使われるお薬で
主なものは、

*プレドニゾロン

*コハク酸メチルプレドニゾロン

*デキサメタゾン

*非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)

などです。

 

『プレドニゾロン』

ステロイドの中でも一番多く使用される
のがプレドニゾロンです。

プレドニゾロンは、他のステロイド剤と
比べて消化器症状などの副作用の発現率
が低いお薬です。

椎間板ヘルニアでは、抗炎症のための
用量(1mg/kg)でスタートして効果を
見ながら少しずつ減らしていくという
投与法になります。

最終的にプレドニゾロンの投薬を止めた
状態で良好な改善が維持できているかに
よって予後や治療が変わってきます。

 

『コハク酸メチルプレドニゾロン』

商品名だとソル・メドロールなど
がありますが、これは静脈注射用
ステロイド剤です。

通常のステロイド剤より高容量での
投与が可能で、ヘルニア発症後の急性期
(発症から8時間以内)の集中治療として
行われることがあります。

静脈投与なので入院して点滴を行い
ながらの治療です。

ステロイドの効果を最大限に発揮できる
治療とも言われていますが、ただ、早期
でないと意味がない、また動物での有効性
についての研究報告が十分ではないこと
などから、近年ではあまり行われなくなって
きている治療法です。

 

『デキサメタゾン』

デキサメタゾンはプレドニゾロンが
普及するまえに良く使われていた
ステロイド剤です。

効果的なものはプレドニゾロンと
同等ですが、消化器障害の副作用が
起きやすいことなどから現在では
デキサメタゾンではなくプレドニゾロン
というのが一般的になっています。

 

『非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)』

NSAIDsは『非』と名前の付く通り、
ステロイドではありません。正式名称は
Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs

ステロイドではない抗炎症剤です。
鎮痛作用や解熱作用もあるため人の
鎮痛剤(ロキソニンなど)としても多く
使われています。

通常のステロイドに比べ、抗炎症作用
は弱いですが副作用も少なく長期投与
も可能
なことから、犬の椎間板ヘルニア
では良く使われるお薬です。

ただ、プレドニゾロンなどと比較しての
有効性についてはまだ

犬用の商品としては『メタカム錠』など
が良く使われています。

 

<ステロイド剤の副作用について>

 

ステロイド剤で一番心配なのが副作用
だと思いますが、副作用は投与量や投与
期間によって異なります。

 

また、人と比べると犬ではステロイド剤
の副作用は出にくいとされています。

 

そして、基本的には正しい投与方法で
高容量や長期投与を控えれば、副作用
の心配は少ないです。

 

一番分かりやすい副作用としては、

・食欲増進
・多飲多尿

ですが、これは通常量の投与でも
一般的にすべての犬において見られる
症状で、投与を止めれば治まります
ので心配はいりません。

 

そして、個体差もありますが、

・下痢や嘔吐などの消化器症状
・痒みや蕁麻疹などの皮膚症状

が起きる場合があります。
(プレドニゾロンよりデキサメタゾン
の方がこれらの出現の可能性が高いです。)

 

心配されるステロイドの副作用と
しては、そのほとんどが過剰投与や
長期投与によるものですが以下があります。

*副腎皮質機能亢進(クッシング)

*皮膚の薄弱化や感染症

*筋肉・筋力の低下(ステロイド筋症)

*中心性肥満(腸の周りに脂肪が過剰に蓄積)

*高血糖(糖尿病)

*肝機能低下・腎機能低下

*胃潰瘍・十二指腸潰瘍

 

非ステロイドのNSAIDsでは、
ステロイド剤に比べ、副作用の心配
は少ないですが、まれに

・食欲低下
・嘔吐や下痢
・潜血便
・元気消失
・腎不全

などが見られることがあります。
嘔吐や下痢などの消化器症状は、
投与を中止すればなくなりますが、
まれに重症化することがあります。

犬の椎間板ヘルニアの手術!成功率や術後の経過、費用など!

 

<まとめ>

 

椎間板ヘルニアの病状やグレードにも
よりますが、内科療法で治療を行う
場合、最初はステロイド剤でガッチリ
と炎症を抑え、その後の状態を見ながら
非ステロイド剤に切り替え・・と
いった感じの治療になることが多いです。

 

また、ビタミンB群(梢神経細胞の再生効果)
やビタミンE (活性酸素の除去効果)などの
薬剤を併用することでなるべくステロイド
を使わなくとも良い効果の維持を目指し
ていきます。

 

個体差はありますが、犬の椎間板ヘルニア
では薬剤による内科療法とケージレスト
によってグレード3までの症例であれば
高い効果(80~90%)が得られています。

 

ステロイドの投与においては心配に
なるとは思いますが、椎間板ヘルニアの
治療においては絶対的に必要なお薬です。

 

動物病院でも副作用のことは一番に
考慮に入れて、リスクを最小限に抑え
ながらも効果が得られるような処方
で考えられてますのでまずお任せする
のが一番だと思います。

 

消化器症状などの副作用においては
胃腸の粘膜保護剤などの併用で
対処も可能ですのであらかじめ
それらのお薬も一緒に処方されること
も多いです。

 

内科療法で効果が得られないときには
手術しかなくなってしまいますし、
病状が進行するほどどちらの治療でも
回復率は下がってしまいます。

 

初期にしっかりと診断、早期に適切な
治療を行うことが何より大事な疾患です。

スポンサーリンク


関連記事

  1. 犬の股関節脱臼の原因や症状(痛みや歩き方)と治療について!
  2. 犬の股関節脱臼の整復(固定)手術の方法や費用と術後経過など!
  3. 犬の股関節形成不全にサプリメントの効果は?オススメなど!
  4. 犬のパテラのケア用サポーターの有効性とリスクや注意点!
  5. 犬の椎間板ヘルニアの検査法(脊髄造影・CT・MRI)や費用など!…
  6. 犬の股関節脱臼の骨頭切除!費用や手術後の経過について!
  7. 犬の椎間板ヘルニアの手術!成功率や術後の経過、費用など!
  8. 犬の椎間板ヘルニアにおける再生医療の方法や効果、費用など!

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

内分泌疾患

寄生虫について

犬種

検査や手術など

泌尿器の病気

口臭について

犬のニュース・エンタメ

皮膚の病気

犬のニュース・エンタメなど

アトピー・アレルギーなど

薬やサプリなど

症状から見る犬の病気

動物病院について

癌・腫瘍

歯周病

消化器の病気

生殖器の病気

避妊・去勢手術について

PAGE TOP