癌、腫瘍

犬の癌による足の切断(断脚)!手術の経過や痛み、予後など!

犬の癌は、種類や進行度によっても
治療法はさまざまですが、白血病や
リンパ腫などの血液や骨髄の癌でなく、
皮膚や臓器、骨などに腫瘤を形成する
タイプの場合、治療の基本は外科手術
による摘出です。

 

腫瘍ができた部位や大きさによっては
摘出が難しくなる場合もあり、その
ようなときには、抗がん剤や放射線
などが検討されることもありますが、
切除できる『癌』であれば手術を行う
ことが完治や生存率の延長の可能性が
高くなります。

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また、基本的に腫瘍摘出の手術は、
マージンを大きく取り、腫瘍部位を
含み、広範囲の切除となります。
(転移、再発のリスクを減らすため)

 

そのため、手術部位によっては、
その後の見た目、生活などが大幅に
変化することを余儀なくされる辛い
決断をしなければならないことも
あります。

 

特に顔面や口の中にできた腫瘍の手術
などの場合、顎の一部ごと切り取る
手術が行われることも多く、顔や口
が変形してしまうため、飼い主さんに
とってはとても辛いことです。

 

そしてもう一つが断脚(足の切断)です。

 

犬の断脚は交通事故や何らかの原因に
よる足の壊死などでも切断が必要な
場合もありますが、やはり一番多いのは
『癌』によるものです。

 

そこでこちらでは、犬の足にできた
『癌』切除のための断脚の是非、
手術法や経過、予後などについて
まとめてみましたので参考にしてください。

犬の癌には炭水化物や糖質制限が効果的?必要な栄養素とは?

 

<癌治療の断脚の是非>

 

治療のためとは言え、足を一本失う
ということ・・
これは人に置き換えるととても大変
なことですよね。

 

その後の生活や何かが一変してしまう
ほどの大事です。

 

犬の場合はどうでしょう。。
それは慣れるまでは大変なことです。
4本の足があった方が歩きやすいに
決まっています。

 

ただ、犬や猫の場合、常に気持ちは
前向きです。
ある意味、究極のポジティブです。

 

自分が置かれた立場に悲観していたら
生きていけません。
彼らは自分の身に起きた現実を受け入れ、
その体でどう歩くのか、生きていくのか
ということをまず考えます。

 

ですから、人が思うような負の感情
を犬が引きずることはありません。
だから、回復も早いのです。
もともと、運動能力も優れていますし。

 

ただ、その姿を見続ける飼い主さんや
そんなワンちゃんを見かけた人々に
とっては、とても気の毒な可哀想な犬
というふうに見られてしまうのは
しょうがないのかもしれません。

 

だからこそ、断脚の決断を迫られた
飼い主さんの苦悩は相当のものが
あるはずです。

 

それが分かっているからこそ、獣医師
も安易に断脚を薦めたりはしません。

 

断脚をすることのメリットが大きい
と判断される場合のみです。
特に『癌』の場合には、命を取るか
足を取るかという選択にもなってしまう
わけですから。

 

しかし、癌の進行度、犬の年齢、寿命、
その後起こりうるであろう疼痛、転移
などさまざまなことを考慮した上で
それでも断脚のメリットが上回る
判断された場合のみに提案されます。

 

基本的に他の全身状態が悪くなければ
犬は三本脚になっても数日~1週間
経てばぎこちないながらも歩くことができます。

 

また、一ヶ月も経てばハンデを感じさせ
ないくらいに元気に歩いたり走ったりできる
ことがほとんどです。
(前足か後ろ足かによって異なります
が一般的に前足を失くした方が歩行に
負担がかかるため、慣れるのには少し
時間がかかる場合が多いです。)

 

激しく飛んだりはねたりの活発な運動
は難しい場合もありますが、少なくとも
通常通りの生活を送るぶんには全く問題
ないレベルになれます。

 

ですから、その後の犬の生活はもちろん
ですがそれよりも癌の病態や根治の可能性、
予想される生存期間や症状などから、断脚
の是非が問われます。

もちろん最終的に決めるのは飼い主さんです。

 

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<足の断脚手術について>

 

断脚の決断が付いて、全身麻酔が
かけられる状態(血液検査)であれば、
手術となります。

 

腫瘍の部位が足の先であった場合でも
基本的に犬の断脚では前足でも後ろ足
でも膝下や肘下といった中途半端な
部位での切断は行わず足の付け根
ギリギリのところで切断することが
一般的です。

 

これは、中途半端な長さで残して
しまうと、犬は歩行時にその足を
使おうとして、体が傾きながらも
地面に付けてしまうことが多いためです。

 

こうなってしまうと手術部位を傷める
ことにもなり、傷口が開いたり化膿
してしまうことになります。

 

またその後もその部位で着地を繰り返す
ようになると肉球で保護されていない
その弱い部位は摩擦で擦りむけ、体重の
負担から傷つき、壊死してしまうことも
あるためです。

 

ですから、断脚手術では基本的に
足1本丸ごと切除となるのが普通です。

 

また、逆に中途半端に残っていない方
が犬も歩きやすいのです。

 

手術は、足の骨を切断後、切断部位
を保護するように周りの筋肉組織を
寄せて縫合して終了です。

 

犬の大きさにもよりますが、時間に
して1~2時間程度です。

犬の癌など病気にペット用ブロリコの効果や抗がん作用とは?

 

<術後の痛みと経過や予後について>

 

『痛み』

病院によっても多少変わりますが
手術後には疼痛管理(鎮痛剤の投与)
行われます。

 

整形外科の手術においては、その
内容によっては鎮痛剤の投与を行わない
場合(痛みがなく、元気に動き回られる
と困る場合、特に骨折の術後など)も
ありますが、断脚の場合はある程度の
疼痛管理を行うことが多いです。

 

手術後1~2日程度、注射による鎮痛剤
の投与後、様子を見ながら続けるか
内服薬の投与に切り替えるか・・
と言った感じです。

 

痛みの感じ方やそれに対する反応には
個体差もあるため、ある程度痛みが
あってもご飯を食べたり、元気が
あったりなどすれば鎮痛剤はあまり
使わない方が良い場合もあるため、その
時の状況によるのです。

 

また、獣医師の考え方にもよるため、
痛みについて不安な場合には事前に
確認しておくといいでしょう。
(疼痛管理はしてもらえますか?など)

 

ただ、犬や猫は人間ほど痛みに弱く
はありません。

 

『術後の経過』

手術当日は、麻酔の影響もあり、
ボーっとした状態の子が多いですが
翌日からは意識的にはシャキッとしています。

 

ただ、まだ足がないことには慣れて
いないため、動かない、立ち上がらない
場合が多いです。

 

食事などは翌日から普通どおりに
与えられます。

 

病院の方針や犬の性格(犬舎で大人しく
していられるか?)によっても変わり
ますが、入院期間は2~3日が一般的です。

 

3日目にもなるとぎこちなくも
立ち上がって歩こうとします。

 

この状態が見られ、食欲もあり、
他に異変が見られなければ退院しても
大丈夫とされます。

 

ただ、術後は傷口を舐めないように
エリザベスカラーが装着されています
ので、その状態と足の不自由さで
動こうとしたり立ち上がろうとしたり
したときなど派手に転んだりといった
状態が見られますので退院後数日間は
見ていて飼い主さんも不安になるかも
しれません。

 

ですから退院の時期については、
状況を見ながら、相談して決めると
いいと思います。

 

その後は日に日に回復、目に見えて
元気になって、上手に立ち上がったり
歩けるようになっていきます。

 

通常、抜糸までは10日前後ですが
その頃にはちゃんと歩いて病院に
行けるようになっていることが
ほとんどです。

 

1ヶ月も経てば足が1本なくなったと
いうハンデを感じさせないくらいの
動きを見せてくれますよ。

 

毛が生えてくれば傷口も分からなく
なります。
だから大丈夫です。

 

ただ、『癌』の方は種類や進行度に
よっては断脚後にも抗がん剤などの
治療が必要になることもあります。

犬の腫瘍の病理検査(生検や細胞診)!方法や費用について!

 

切除した腫瘍を病理検査に出し、
癌の種類、悪性度などの確定診断、
取り残しなく切り取れているかなどが
分かりますのでそれによってその後の
治療方針が決まってきます。
(その後治療が必要なく様子見になる
こともあります)

 

断脚してまで優先した愛犬との生活、
元気な姿をいつまでも見ていたいものですね。

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