癌、腫瘍

犬の悪性リンパ腫!ステロイド治療の効果や抗がん剤との違いは?

犬のがん(悪性腫瘍)には
さまざまなものがありますが、
血液のがんとして知られるのが
悪性リンパ腫です。

 

犬では発生率が高い腫瘍で
腫瘍全体の7~24%、また造血系
悪性腫瘍の83%を占めます。

 

悪性リンパ腫は発生する部位に
よっていくつかのタイプに分類され
症状や治療に対する反応、予後など
に多少の違いがありますが、治療の
基本は化学療法(抗がん剤)です。

スポンサーリンク


そして抗がん剤と共に、治療に
使われることが多く、必ず名前が
出てくるのが『ステロイド』です。

 

こちらでは、犬の悪性リンパ腫の
治療におけるステロイドの作用や
効果、抗がん剤との違いなどに
ついてまとめてみましたので参考に
してください。

<ステロイドについて>

 

ステロイドは、副腎(腎臓の上端にある)
から作られる副腎皮質ホルモンの一つ
コルチコステロイドとも呼ばれます。

 

このもともと体の中で作られている
副腎皮質ホルモンを人工的に作った
ものがステロイド薬と言われるもの
で代表的な薬剤がプレドニゾロン
などです。

 

ステロイドは本来、皮膚の痒みを
抑えたり、アレルギーの症状を
軽減したりと抗炎症や免疫抑制の
薬剤として使われるお薬です。

 

しかし、ステロイド自体にも
抗がん作用があり、またリンパ腫の
細胞はステロイドに反応するため、
悪性リンパ腫の治療では抗がん剤
の一種として使用されます。

 

スポンサーリンク


<悪性リンパ腫のステロイドの作用や効果>

 

ステロイドは抗がん剤とは異なる
作用の薬です。

 

悪性リンパ腫はリンパ球が
腫瘍化する病気です。

 

ステロイドには免疫抑制効果があり、
リンパ球は、T細胞(細胞障害性T細胞
など)やNK(ナチュラルキラー)細胞
などの免疫担当細胞です。

 

そしてリンパ球はステロイド受容体
を有し、ステロイドがこの受容体に
結合すると細胞死(アポトーシス)を
誘導します。

 

この効果は特に腫瘍化したリンパ球
に対して効果が高いとされています。

 

これによって、ステロイドだけの
治療でも寛解(継続的に症状が軽減する
こと)にまで持ち込める場合もあるほど
の効果が見られることもあります。

 

また、本来の炎症を鎮める効果など
から元気食欲の回復など、リンパ腫
による症状が大幅に改善できること
が多いのです。

犬の癌をサポートするドライフードの成分や品質は?予防効果も?

 

『抗がん剤との違い』

抗がん剤にもさまざまなタイプが
あり、薬剤によってその作用機序も
異なりますが、

*DNA合成を阻害することで細胞増殖を抑制

*微小管の重合(DNAを細胞に振り分け)
を抑えることによって細胞分裂を阻害

*増殖速度の早い細胞に対して毒性
を示す(抗腫瘍性抗生物質)

*がん細胞だけに存在する異常な
チロシンキナーゼを阻害

などの作用によってがん細胞を
攻撃、進行を抑制させます。

犬のリンパ腫にインターフェロンの作用や効果と副作用など!

 

抗がん剤は取り扱いにも注意が
必要ですし、投与にも慎重さが
求められます。

 

また、薬剤によっては副作用の心配
もあります。
(犬猫では人のような副作用はほとんど
ありませんが)

 

そして費用が高額になります。
抗がん剤のプロトコールにもより
ますが、少なくとも数十万円は
必要になります。

 

その点、ステロイドは薬剤自体が
安価なため、費用も抑えられますし、
飲み薬で対処できるため、自宅
での投与、治療も可能です。

 

また、投与量や連用、長期などの
注意は必要ですが、薬剤自体の
取り扱いに抗がん剤のような注意
は必要ないため、ある意味気軽に
投与できるお薬です。

 

そのため、抗がん剤治療に
踏み切れない場合や、費用面の
問題、積極的な治療を行わない
場合などには、ステロイドのみの
治療を行う場合もあります。

 

ただし、ステロイドの効果はあまり
長続きはせず、長期連用では、徐々
に効果が落ちてきます。
また副作用も出やすくなってきます。

 

ですから、なるべくステロイドの
効果を維持できるような投与量や
投与法が大事になってきます。

 

また、状態にもよりますが、
ステロイドは癌の抑制効果ではなく、
がんに罹患した犬の苦痛軽減、残り
の生活を少しでも楽に過ごさせて
あげるためにも使われます。

 

その他、他の抗がん剤との併用
使用されることも多いです。

 

ステロイドは犬の悪性リンパ腫の
治療には欠かせない薬剤と言える
と思います。

スポンサーリンク


関連記事

  1. 犬の癌にアガリクスの効果は?効能や抗がん作用などまとめ!
  2. 犬の乳がんが再発!治療や再手術の選択と予後について!
  3. 犬の悪性リンパ腫の末期症状や余命、安楽死の選択について!
  4. 犬の口腔内メラノーマの手術や治療の費用と経過や予後など!
  5. 犬の癌(がん)の検査方法や費用!レントゲンや血液検査で分かる?
  6. 犬の癌をサポートするドライフードの成分や品質は?予防効果も?
  7. 犬の癌が自壊(破裂)!痛みや出血,膿など症状や対処法まとめ!
  8. 犬のイボやしこりは癌の可能性も?悪性度の高い腫瘍の特徴!

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

内分泌疾患

寄生虫について

犬種

検査や手術など

泌尿器の病気

口臭について

犬のニュース・エンタメ

皮膚の病気

犬のニュース・エンタメなど

アトピー・アレルギーなど

薬やサプリなど

症状から見る犬の病気

動物病院について

癌・腫瘍

歯周病

消化器の病気

生殖器の病気

避妊・去勢手術について

PAGE TOP