内分泌(ホルモン)の病気

犬のクッシングの血液検査!コルチゾールの数値や診断など!

犬の副腎皮質機能亢進は、
クッシング症候群と言われ、
中~高齢の犬では発症率の高い
内分泌疾患の一つです。

 

クッシング症候群は、
コルチゾール(副腎皮質から分泌
されるステロイドホルモンの一つ)
の過剰によって起こる病気の総称です。

スポンサーリンク


クッシング症候群は、大きく
分けて、

『下垂体依存性(PDH)』

下垂体のACTH
(副腎皮質刺激ホルモン)分泌過剰

『副腎腫瘍性(AT)』

副腎の腫瘍による
コルチゾールの過剰分泌

『医原性』

糖質コルチコイド
(プレドニゾロンなど)の過剰、
または長期投与によるもの

に分類されています。

 

そして、犬の場合80~90%が、
『下垂体依存性』によるものです。

 

犬のクッシング症候群は、
診断も難しく、ホルモン検査の
他、さまざまな検査が必要になり、
それら各検査の所見を総合的に
見て判断していく必要があります。

 

こちらでは犬のクッシング症候群の
診断に必要な検査やコルチゾールの
数値などについてまとめてみました。

 

<診断に必要な検査>

 

まずは、クッシングで見られる
典型的な以下の症状があり、
疑わしいとなれば各種検査が
行われます。

*多飲多尿

*皮膚症状(脱毛、湿疹など)

*腹部膨満

*異常な食欲

*パンティング(あえぎ呼吸)

など。

犬のクッシング症候群!皮膚異常や脱毛の原因と他の症状など!

 

<各種検査と異常所見>

『血液一般検査』

*赤血球増加、好中球や単球増加、
好酸球やリンパ球の減少が認め
られることが多い。

 

『血液生化学検査』

*ALP(血清アルカリフォスターゼ)、
ALT(肝臓)、コレステロールなど
の上昇が認められる。

 

『尿検査』

*尿比重の低下、蛋白尿が
認められる。
また膀胱炎(細菌感染)も多い。

 

『レントゲン検査』

*内臓脂肪の増加、肝臓腫大、
副腎腫大、気管(気管支)の石灰化、
骨量減少などが認められる。

 

『血圧測定』

*高血圧傾向が見られる。

 

そして確定診断のためには、
以下の副腎機能検査が行われます。

 

『ACTH刺激試験』

合成ACTH製剤(コートロシン注)
を筋注または静注し、投与前と
1~2時間後の血中コルチゾール値を測定。

投与後のコルチゾール値が、

6~18μg/dL=正常
18~25μg/dL=グレーゾン
25μg/dL 以上=クッシング症候群

また、

6μg/dL 以下=医原性クッシング症候群

と診断されます。

 

グレーゾーンの場合は、
他の臨床症状にもよりますが、
時間をおいての再検査もしくは
以下の検査が行われます。

 

『低容量デキサメタゾン抑制試験(LDDST)』

デキサメタゾン(0.015mg/kg)を
静脈内投与し、投与前、8時間後の
血中コルチゾール値を測定する。

8時間後の血中コルチゾール値が、

1.4 μg/mL 未満=正常
1.4 μg/mL 以上=クッシング症候群

と診断されます。

 

*ただし、LDDST検査は、
最低8時間かかり、またその間も
入院となり犬の安静などが必要
なため、神経質な子や臆病な子
では、正確な判定ができないこと
もあるため、場合によって実施
される検査です。

 

スポンサーリンク


『超音波検査』

そしてクッシングの原因が
下垂体依存性(PDH)か副腎腫瘍性
(AT)によって治療法も異なるため
鑑別が必要になります。

 

ほとんどの場合これは超音波
検査で副腎(形やサイズ)を見ること
によって診断となります。

 

ただ、超音波検査での診断が
難しい(はっきりしない)場合には、
高容量デキサメタゾン抑制試験
(HDDST)
』で判定することも
ありますが、この試験でも完全な
鑑別は難しいため、あまり行われ
ていません。(状況による)

 

犬のクッシングの診断のためには
これら多くの検査が必要になり、
時間も費用もかかります。

 

しかし、誤診も多い病気ですので
しっかりとした検査、鑑別が必要に
なります。

 

また、治療もほとんどの場合、
内科療法になりますが(PDHの場合)
数値を見ながら時間をかけてお薬
の投与量を決定していく必要があります。

 

そのため複数回の『ACTH刺激検査』
や血液検査が必要になり、維持治療
が行えるようになるまでに数ヶ月
程度かかることもあります。
(また、副作用の発生にも注意を
払う必要があります。)

犬のクッシング症候群の治療薬!作用や効果と副作用について!

 

治療も複雑でとても難しい病気です。

ですから、少しでも不安なこと
がある場合には、セカンド
オピニオンも推奨される病気
と言えます。

スポンサーリンク


関連記事

  1. 犬の甲状腺機能低下症の薬!チラージンの効果や副作用など!
  2. 犬のクッシング症候群の治療薬!作用や効果と副作用について!
  3. 犬のクッシング症候群!皮膚異常や脱毛の原因と他の症状など!
  4. 犬の甲状腺機能低下症の血液検査!費用や数値について! 
  5. 犬の甲状腺機能低下症!皮膚の脱毛などの原因や症状と治療法!

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

内分泌疾患

寄生虫について

犬種

検査や手術など

泌尿器の病気

口臭について

犬のニュース・エンタメ

皮膚の病気

犬のニュース・エンタメなど

アトピー・アレルギーなど

薬やサプリなど

症状から見る犬の病気

動物病院について

癌・腫瘍

歯周病

消化器の病気

生殖器の病気

避妊・去勢手術について

PAGE TOP